獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200105-67

去勢と避妊手術
投稿日 2001年5月30日(水)11時32分 くまこ@4うさ飼い

こんにちは、くまこ@4うさ飼いです。
先週、2匹オスメスのうさちゃんがいて、避妊と去勢どっちをすべきかというご質問がありましたね。
私の感想を言わせていただきますと、

絶対どっちか一方しか手術したくない、というのであれば、去勢をお勧めします。理由は、

1)避妊手術だけしたら、子うさが生まれることはありませんが、
オスの繁殖に対するエネルギーも低下する保証はなく、メスを追い掛け回すかもしれません。
これはメスにとっては大きなストレスなので、そうなったら、離して飼わないといけなくなるでしょう。

2)去勢していない男の子を他の子(オスメス限らず)と一緒にしていると、
縄張り意識から、おしっこを飛ばしたりすることがあります(スプレー行為)。
これはふつうのおしっことは違って濃いというか、ちょっと違う匂いがするし、掃除も大変です。

3)去勢と避妊手術はどちらがうさぎにとって負担が小さいかと言えば、
お腹を切ることのない去勢手術のほうです。

以上のことから、どちらか一方だけを手術するなら、去勢の方がいいかもしれません。
が、私は子宮ガン、乳ガン予防のために避妊手術をすることをおすすめします。

これについては賛否両論あり「病気予防のために手術するなんて!人間だってそんなことしないのに!」という意見もあります。
が、うさぎが子宮、乳ガンにかかる確率は、人間のそれとは比較にならないくらい高いという調査結果もあります。
日頃から注意していて、早く子宮ガンに気づくことができれば、手術して再発もなく暮らせる子もいます。
でも、発見したころには手後れだったとか、高齢で手術できないという場合もあるし、
子宮ガンならまだしも、乳ガンのガン組織を全部手術で取るのは場所的に難しく、再発を防ぎ切れないというケースも多いようです。
というわけで、若くて体力のあるうちに避妊手術をしておくというのも一つの手ではあります。

と言っても、子宮ガンにならずに長生きできる子もいるし、麻酔のリスクもゼロではないです。
どっちがいいか、飼い主さんの考え方次第だと思います。
ちなみにうちは、避妊手術をしなかった子は5歳で子宮けいガンになり、全部摘出して無事に暮らせました。
その後メス3羽には避妊手術を、オス1羽には去勢手術をしましたが、麻酔事故などはありませんでした。
ちなみにオス1羽はどのメスとも、ケンカしない程度に仲良くできますが、メスは1 1 2羽のグループに別かれて対立しています。
(手術したからと言って、必ず仲良く暮らせるわけではないです。)

手術をするのなら、暑い夏を避けた方が良いですよ。
暑いと傷の治りが遅いし、寒い時より化膿などのリスクが高い(=処方されるお薬の量も冬より増える)です。
また、避妊手術をする場合は、卵巣と子宮の療法を取った方がいいと言われています。
(詳しくは忘れましたが、どちらか一方を残しておく方法では、婦人科系の病気を100%予防することはできないと聞きました。
詳しい方補足をお願いいたします。)

獣医さんがまとめて下さった、うさぎに避妊手術をした方がいい、という、レポートは、下のリンクにあります。
ご参考になさってみてください。




http://www1.linkclub.or.jp/~titabata/StudioDosConejos/RUAC.html

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