獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200403-67

ノンちゃん。
投稿日 2004年2月27日(金)19時35分 投稿者 モモ


先日、隣に住む祖母の猫がウサギを連れて来たと聞き、見に行くと
茶色い女の子のウサギでした。
抱き上げてみると爪は4cmも伸びていて、手入れされている様子はありませんでした。
街中なので野生のウサギではありません。
耳に血が付いていたので、猫にやられたかな?と思い、すぐに獣医に連れて行くと
表面ではなく、耳の中からの出血でした。
お腹には大きなシコリがあり、膀胱に腫瘍があると思われます。
レントゲンを撮ってみると頭蓋骨が両側骨折していました。
推測ですが車から投げ捨てられた感じです。(事故ならすでに命はないと思われます。)
先生から「骨折が治っても腫瘍の大きさからみて後半年位の命です」と言われました。
頭が痛いのでゴハンも食べられそうになく、毎日の通院も必要と言われました。
私の家には3匹のワンコガいて、大丈夫かな?と一瞬考えましたが
別の部屋に置けば…と思い連れて帰りました。
ゲージや水飲み、敷きワラなどを購入し、ノンと名付けました。
やっぱりゴハンは食べられず、ただひたすらじっとしていました。
次の日も朝イチで病院に行き、点滴してもらいました。
会計を待っていると、ノンが籠の中で急に暴れだしました。
すぐ先生に診てもらうと、神経症状が出ているようです。
痛み止めの注射をしてもらいました。
帰りの車内でも何度か暴れ、このまま苦しむのならと「安楽死」を考えました。
家に帰っても何度も暴れたり、呼吸が荒くなったりとノンにとって辛い状況は続きました。
夕方、ワンコ達の散歩を早目に切り上げ、ノンの様子を見に行くとノンは可愛い顔を見せてくれました。
ワンコにゴハンをあげ、またノンの所に行くと…息をひきとっていました。
たった2日間しか一緒にいられませんでしたが、ノンが私の帰りを待っていてくれたように思いました。
ノンは苦しみから解放され旅立ちました。
私は悔しさで涙が出ました。
捨てるにしても、箱に入れて置いて行ってくれたら…ノンはあともう少し
生きている事ができました。
あんなに痛い思いをしないで済みました。
ノンはまだ2才位だそうです。

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