ウサギは本来「草食動物」として、この世に生まれてきていますよね。体の生理機構が
草を食べるように造られてきています。

ペレットというのは、実験動物としてもウサギを飼育するために、その必要性から、製
造されるようになってきました。餌の均一性が保証されていないと実験結果の信頼性に
影響を与えるからです。また、ウサギのための草が安定して確保できなかったという事
情もあります。そこで、充分な栄養があって、品質が安定していて、長期保管が可能な
ペレットが必要となったのです。

しかし、実験が終了するまでの期間、問題なく過ごせればよいというのではなく、各家
庭において、１０年生きてもらおうとすれば、ペレットにも欠点はあったのです。
１点は「歯」に与える影響であり、もう１点は、腹腔や胸腔内への異常な脂肪の蓄積で
す。ウサギは本来１日中走り回って、餌を捜したり、他の捕食動物を警戒してすごしま
す。家庭におけるケージは、それに比べれば、やはり、あまりに狭いと言えます。ペレ
ットの栄養量では、どうしても脂肪の蓄積に傾きがちとなります。

健康に暮らしていくのには、本来の食性に合致した餌を食べることと、必要以上な栄養
はいらないということなのです。
「主食は、牧草」、これで良いと思いますよ。ただ、ペレットを与えると、毛並みはよ
くなりますし、牧草による栄養分の不均一は補うこともできます。ペレットがいけない
というのではなく、メインを草として、どのように副食を考えていくとという問題だと
思います。
ただ、ペレットに虫がわいてしまっているというのは、あまり好ましくありませんので
保管には注意してくださいね。