獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200702-32

Re:噛みグセが…
投稿日 2007年2月18日(日)21時18分 投稿者 チーママ

何故噛むのか。本当は個々のウサギさんの性格や生活で違いますので、
見ていないウサギさんをどうすればいいのかは、なかなか難しい。
逆に言えば、毎日暮らしている飼い主さんが、どうしたらいいのかが
一番分かるものでもあります。
でも、私の今までの経験や見聞きしたことでは、おおよそ以下の事が
考えられます。

男の子 3ヶ月 そろそろやんちゃな幼稚園生ですね。
人間で言えば「バカー」などと、悪い流行言葉を覚えてくる頃です(^^;;
中にはおとなしい子もいますが、多くはこの時期の男の子は「僕は強いんだぞ!」
ってやりたがる。だから戦隊ものやヒーローものに夢中になって、ごっこ遊びが
流行るのですね。
ウサギさんも同じです。
個体差もありますが、3ヶ月から1歳前後まで「僕は強いんだぁ!」って自己主張
するのが男の子。縄張り意識が強くなってくるのですね。
また上下関係も意識してきます。
RENOAHさんの文章からの感じでは、かわいがって、ウサギさんの気持ちを
大事にしようと言う感じを受けます。決して「躾けなくちゃ!」って肩に力が
入っている感じは受けません。となれば、ウサギさんがRENOAHさんからの
ストレスを受けて、反抗しているとは思えません。
となれば、RENOAHさんのウサギさんは「僕は強いんだ!」「僕の場所だ!」
って威張っているのですね。
これで飼い主が手を引いたり、こわごわすると「ほらね!僕の方が強いんだ」に
なります。こうなると自分が上位者になりますから、気に入らなければ咬むよう
になることが多いようです。「来るな!」も「どけ!」も「おろせ!」も、意思
を伝える術を「咬む」と言う行為で表して、相手を従わせようとします。
かなり我の強い個体だったりすると、怒鳴ったりたたいたりするとますます強く
咬む様になります。
また、実はとても臆病なウサギさんの場合も、人間への恐怖でますます噛み付き
やすくなります。弱い犬ほどよく吼える、と言うわけです。

では どうしたら良いのか。
ウサギさんの順位付けの仕方を利用します。
まず噛まれてもひるんではいけません。
幸い抱っこは出来るようですから、「何でそんなことするのかなぁ」って
言いながら抱いてしまう。
この時多少暴れることがあるでしょうから、取り落とさないように、傷つけ
ない様に、安全に抱くことを覚えてください。
噛んだり、人に対して怒ったりしたら、抱いておとなしくなるまで離さない。
やさしく声をかけながら、断固としておろさない。
降ろして欲しくて噛んでも、頭全体をつかんでおとなしくなるまで離さない。
あきらめておとなしくなったら、沢山ほめてから降ろす。
根気良くこれを続けることで、「どうしてもかなわない相手」と認識して
くれれば、噛まなくなります。
(我が家では、これを「抱っこの刑」と称していました。シジミ@オスは
 これを根気良く続けました)

また、ウサギさんは後ろから乗る以外にも、頭から相手を抱え込んで
カクカクして順位づけすることもあります。
これを利用するなら、ウサギさんの頭を手のひらでやさしく押さえ込む。
特にウサギさんは視覚がふさがれるとおとなしくなる事がありますので、
それを利用する。時間は短時間でもいいのです。
ナデナデした最後に一瞬手を止めて、軽く頭を押さえつけてから離す。
ナデナデすると、段々と頭を低くしてアゴを床につけるようになるとOK!
これが腕白な男の子だと、なかなかしないのですね。
ナデナデは大好きでも、頭を低くしない。
抑えると持ち上げようと反抗する(^^;;

一番大切なのは、「ウサギに遠慮しない」「怒らない」です。
叱る時も名前をつけて叱らない。「名前=叱る・怒る」の図式がインプット
されないように気をつけて。
いたずらしたり困ったことをした時は、叱らずにどこか他所へ連れて行く。
反対にほめる時やなでる時は名前を呼びながら。
以前、この掲示板で「誰に食べさせてもらっているんだ。と思って、遠慮
しない。」と言うお話がありました。本当にそうですよ(笑)
抱っこしていて噛んで逃げたら、追いかけていって抱きなおし、おとなしく
なったら降ろすという事もやりました。
最後は飼い主が主導権を持つことが大事なのです。

どうしても気が荒い子がいます。
こういう子の多くは「足ダン(スタンピング)」やスプレー行動(尿の撒き散らし)
も多いようです。
どうにもならない場合は、少しは程度が低くなるように去勢も考えなくては
なりません。去勢しても荒さが完全になくなるわけではありませんが、コントロール
はしやすくなります。場合によっては、問題行動がなくなることもあり得ます。
どの程度一緒に生活しやすくなるかは、個体差によります。

今から1歳過ぎまでが、一番手がかかる時でもあり、一番手をかけなくては
ならない時でもあります。
この時期の飼い主との関係が一生続くのですから、よくよくウサギさんを
観察して、行動や表情が読めるようになってくださいね。
1歳を過ぎると、いっそう賢くなって落ち着いてくると思います。
ウサギさんは大変頭がよい動物です。頭が良いと言う事は、遊び好きですし
学習能力も高いのです。ですから「噛んじゃいけない」という事も、必ず
覚えます。必要なのは、観察する目(どんな時にどういう行動をとるか)と
根気ですよ。

少しでもお役に立つとよいのですが。
また様子を教えていただけると、うれしいです。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。