獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200707-1

Re:ご無沙汰してます(^−^*)
投稿日 2007年7月1日(日)02時18分 投稿者 チーママ

こんばんわ 
まずは診立てが違うことと、こんどは飼い主さんも納得できる説明があったという事ですね。レントゲンを見せてもらって説明を受けたのでしょうか?
骨髄炎と石灰化は違います。「歯の根元部分は炎症を起こしています」と「歯があごの骨を通っている部分が石灰化している」というように、それぞれ違う部分を見て、お話しているのかもしれませんね。膿瘍が歯根部分にある場合は、骨髄炎を起こしてあごの骨の部分が融解して石灰化するというように、どちらも両立すると私は解釈していますから。
このあたりは人間と同じです。
で、抜歯ですが、これは通常の根治治療の一つです。
歯根部分に膿瘍が浸潤している場合、ウサギ特有の隙間だらけの歯根のおかげで根治する事が大変難しいことになっているようです。ですから、歯自体を抜いてしまえば、そのあたりがクリアできるので、治りやすいという事のようです。
もちろん抜歯すると噛み切ることが出来なくなりますので、牧草でも野菜でも細かく切って与える必要があることと、上の切歯が削れなくて伸び放題になってしまいますから、定期的な歯科メンテナンスが必要になります。
ま、我が家の獣医さんも「ウサギさんは別段不自由はしないようですよ」とおっしゃってますが。
で、一つだけ引っかかるのが「石灰化」です。
どの部分がどのように石灰化しているのか?という事です。
ご存知の通り、ウサギさんの歯はあごの骨を通って伸びています。
万が一あごの骨と歯が炎症のために溶けて石灰化してくっついてしまっている場合は、歯を抜こうとしてあごを骨折させることがあり、あごの骨折治療は大変難しい(おおむね予後不良)ので、ウサギを良く診る獣医さんたちも判断に悩むところでもあります。
どのあたりがどのように石灰化しているのか、実際には開けて見なくては確定判断できないことかもしれませんが、もう一度良くレントゲンで確認して、お任せするかどうかを考えて見てはどうでしょう。
実際問題としては、我が家の獣医さんがそうおっしゃった場合は、私は迷わずお任せしますけど。抜歯の経験も豊富ですから。
みなさんの先生がどれくらいウサギの抜歯の経験があるか、聞いてみても良いかと思いますよ。
抜歯後のウサギさんの生活の質は、悪くはないと聞いています。多少飼い主のきめ細かいケアが必要かもしれませんが、寿命が縮まるという事は聞いていませんね。



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