獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-201006-26

Re:うさんぽ
投稿日 2010年5月2日(日)15時40分 投稿者 チーママ

かごめさん 何事も無くて、本当に良かったですね。
それにこうして教えてくださったこと、本当にありがたいです。

きっと楽しく駆け出したところ、リードが伸びきり急に制動がかかり、ウサギさんは何かに捕まったかとパニックになったのでしょう。
当然体をひねって逃げようとしますし、それがかなわなければますますパニックを起します。無理に体をひねって骨折したり、ひどくパニックを起こして悲しいことになることもあります。実際に、お庭で猫に追いかけられ、飼い主さんがどうにか確保したものの、その日のうちに亡くなってしまったうさぎさんのお話も聞いた事があります。
かごめさんが素早く抱き上げてなだめたので、落ち着くことも出来たのでしょう。
本当に良かったです。

最近はう散歩は当たり前のことになってきていて、初めてウサギさんをお迎えする方の中には、うさぎさんはうさんぽに連れて行けるものだと思っていらっしゃる方も多いように感じます。ウサギさんと公園や野原に出かけるって、夢みてしまいますよね。
でも犬のようにリードをつけることも散歩に行くことも、ウサギにとっては当たり前ではないのですが、その認識がなかなか行き渡らない気もいたします。
獣医さんの中には「う散歩なんてとんでもない!」という方もいらっしゃるようです。
確かに室内飼育の愛玩用に改良されたペットウサギには、犬のように散歩が必要なほどの行動範囲は持ちません。室内で遊べば十分でしょう。
「ストレスがかかる、危険がある、飼い主がしたいだけ」と、言われればそのとおりですが、私は絶対してはいけないとは思っていません。
以前は後述する危険要素からそう思っていたのですが、実際に外へ出ることがストレスにはならず、ウサギさん自身が楽しんでいるらしい子たちを知ってからは、「うさぎ」で一くくりにしてはいけないと思うようになりました。
人間にもインドア派とアウトドア派がいますよね。人間はこうこうと一くくりには出来ない。そういう意味で、ウサギさんにも色々なタイプがいるので、一くくりにするのはいかがなものかと思うようになったのです。
う散歩することで、ウサギさんも楽しく運動が出来て、その上飼い主さんもワクワク楽しいなら、それはそれでステキなウサライフと言う事でよろしいかと思います。

でもお外へ出すときに気をつけて欲しいことは
・常にリードが伸びきらないようにすること。ウサギの胸部は小さく、心臓は思っているより上にあります。リードが伸びきり、ハーネスによって肺や心臓への圧迫がかかるのは、危険がいっぱいです。
・すぐに抱き上げられるように、そばにいること。
 とかく飼い主さんは犬猫を気にしますが、カラスやトビといった空からの危険を忘れがちです。(もっともトビは大きな動物は狙いませんので、他の猛禽類でしょう。最近は都市部でも鷹などの猛禽類がいる事を、案外知らない方が多いです。カラスは思いのほか、攻撃的になることがあります。)
・元々が穴ウサギ族のペットウサギの目には、紫外線は宜しく無いと聞いております。熱射病や脱水症状も気をつけなくてはなりません。
・野山のダニも怖いですし、公園ですら、ノラ猫さんのノミをもらうこともあります。
・エンセファリトゾーンなどの病気を考えると、ウサギさん同士の接触で、うつしたりうつされりの危険性も考えたいですね。

まぁ、こう言う事があるので、う散歩なんてとんでもないという獣医さんの気持ちも分かります。
特に室内飼育を前提に愛玩用として改良されたペットウサギには、散歩が絶対必要なわけではありません。
実際に、我が家は家中ご自由のウサギ達(ミックス)ですが、一日見ているとほとんど決まった場所で過ごしています。オスは朝になれば部屋のドアを開けろと起されますし、たびたび台所に来てねだったり、リビングに来て遊んでいますが、主に風呂場の入り口にいます。メスはほとんど自分の部屋から出てきません。先代メスは一日中あちこちで遊んでいた事を考えると、やはりそれぞれの個体差かな?と思いますが、一部屋でも十分なうさぎさんが多いのではないかと思います。

う散歩に代わる物は、あれこれあると思いますよ(^^)
うさぎさんが安全で、飼い主さんも楽しめることを色々考えること自体が楽しみですね。
これからも、ウサギさんとの楽しい生活を送ってくださいね。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。