獣医師広報板ニュース

鳥類掲示板過去発言No.1700-199909-185

種子での差し餌について
投稿日 1999年9月23日(木)23時48分 アヌビス

先日種子餌のことが話題になったのでちょっと種子での差し餌について
書かせていただきます。

ヒナ鳥が親鳥と同じ体型までに成長する期間にどのような差し餌を与え
たかによって鳥が丈夫になるかが決まるとよく言われています。

 あわ玉は
  あわ(炭水化物)だけだと栄養分が足りないので、タマゴ(たんぱ
  く質)を加えて栄養価を上げています。 これに青菜(ビタミン)
  とボレー粉など(ミネラル)の四大栄養素がそろって、はじめてヒ
  ナ鳥に必要なバランスのよいエサとなります。

このバランスの良いエサを羽根が生えそろうまでは十分に与え、そろっ
てきたらエサを与える回数を減らしていきます。ヒナ鳥に空腹の時間を
作り、自分でエサを食べるよう自立させ、羽根がバランスよくそろう頃
には完全に一人餌になるように目指します。

そして差し餌を与えるときに注意することは、差し餌(あわ玉)を過熱
しすぎたり、ふやかしたりしないことです。

  食べたエサを一時的にためる「そのう」は食道がふくらんだもので
  胃などの消化器官ではありません。実は「そのう」には細菌やカビ
  がもともとおり、ここにふやかしたあわ玉などの腐りやすいものを
  ためるとその細菌やカビが繁殖し、そのう炎などを引き起こしてし
  まうのです。

このことから、
あわ玉はなるべく熱を加えないようにし、時間の経った差し餌を食べさ
せたり、ふやけたものを置き餌にしたりしてはいけないのです。

  殺菌のためにあわ玉を熱する場合はなるべく、短時間をこころ掛け
  て下さいね。

あと、ボレー粉は白いものがいいです。
もし色付きのものしか手に入らなかった場合は、水で洗って色を落とし
天日で干してレンジで乾燥させるといいです。ちなみに洗っても栄養価
に問題はないそうなので安心して下さい。
   
また長々と失礼しました...。
   

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