鳥類掲示板過去発言No.1700-200208-58
3題(長文失礼) |
投稿日 2002年8月21日(水)02時59分 はたの
コンコンさま 残念でしたが、気落ちなさいませんよう。親はいまごろにはもう次の産卵準備にかかっているでしょうし。 おちゅんさま みはるさまの言われる通り、早急に受診なさる必要があるかと思われます。27度で寒がるのは異常です。 スズメは菜っ葉はなかなか食べてくれない傾向があるので、粉末をお勧めしました。 スリエは、当面は粒餌(殻付きなのは当然ですね)にまぶすので良いかと。ただ、スリエの味を嫌って粒餌の食べる量が減るのなら、栄養面の改善は後回しにして元の餌に戻してカロリーをとらせる必要があります。その場合、粉のままのスリエ、もしくは練ったスリエ(ものすごく腐りやすいので要注意。へたすると2 3時間で腐ります)を粒餌と別に用意する手もあります。 スリエだけで飼うのでない限り、種類はまあ何でも。 病気対策との兼ね合いもありますが(栄養が改善される前に餌の変化で食いが渋って体力落ちても困るので)、スリエのみでも可能です。 土や砂は、そこから極少量とってくれば良いのです。塩土はそれこそ塩分が多いですし、グリッドとして機能する砂は入っていませんし。 それと、スズメも野鳥ですから、届けが必要ですし、ちゃんと回復して自活できるようになった暁には飼育を続けることは法律上問題となります。そちらも合わせて獣医師にご相談なさるとよいかと。・・・ただ、幼時に健康を害した場合、放鳥できるまでに持っていくのは容易ではありませんが。 猫ママさま 突き放される(逆にいえばすんなり飼育を認めてもらえる)可能性が高いとは思いますが、ドバトも野鳥ですので、行政への届け出が必要です。直接役場にきいてもいいですし、獣医師にご相談なさっても良いでしょう。 ネコ。難問です。 どんなにおとなしいネコであっても完全に信頼するのは困難です。ことに、障害を負って不自然な動きをする「獲物」は特に魅力的ですし。 「2重の」「物理的な」隔離がお勧めです。 「ハトのケージのある部屋に入れない」のは、物理的な隔離ですが、人間の注意力に依存していますよね。網目の大きな(ハトの頭が出る、ネコの前肢が入る)ケージだとしますと、惨劇のもとです。目の細かいケージなら、(爪は中に次すぶん)やや不完全ながら、2コめの物理的な隔離になります。目の細かい鳥かごを2重にして使うとか、鳥かごを完全に覆う箱(前網つき)に入れるとか、前網2重の箱ケージ作るとかすれば万全です。 ネコが届かない高所に置くのはあまりお勧めしません。無理に飛びついてネコが落下して怪我したりします。ちゃんと落ちれば大丈夫ですが、どこかに爪が1本引っ掛かって、とか。 もしケージを自作する場合、亀甲金網、織り金網はやめておくのが無難です。ネコの爪がひっかかりやすく、また、時間をかければネコにも咬み破れます。小鳥屋さんで市販の前網を2枚使った箱型ケージ自作がいいと思いますが、大工仕事がお得意でないと・・・。鳥かご2重なり、網サイズにあったカラーボックスを探されて中に鳥かご入れるなり・・・。 ケージサイズですが、高さは不要です。4、50センチもあればOK。床面積は広いに越したことありませんが、40×60ぐらいあれば。中はあまり複雑にせず、止まり木ないし止まり板1ケ所、餌入れ、砲弾形水入れ(ともに茶色い陶器製が使いやすし)、各1。プラスリンは餌入れに一緒に。小鳥用の網目から下げるタイプだと落とされます。 幸い、多くの小鳥と異なり、ハトは捕食者の存在に敏感でありません。物理的な隔離さえ出来ていれば、ネコと同室でも問題ありません。それどころか、ネコのほうが襲うのを諦めて静かにしているのなら、ケージの天井の金網の上でネコが寝ていても平気だったりします。 市販のハトの餌、プラスリン、水、だけで、基本的に健康は維持できます。たまに刻んだ青物もあればなおよし。生米や生麦などもやってOKですが、脂肪が多いものは控えます。 相当に慣れるまでは、室内で遊ばせるのはやめた方が無難です。まったく飛べないのならかえっていいのですが、半端に飛べると衝突事故のもとです。なお、下がった翼を頻繁に踏んで転んだりするようならば断翼も検討することになります。ちょっと下がっているぐらいならいいのですが。 巷間いわれるほど「不潔な」動物ではありませんが、なにせ室内で飼うには体が大きいので、衛生にはご留意を。ハトの羽からは防水・防汚のための粉が散りますので、掃除機に慣らしちゃうのが吉。 体力さえ回復すれば、屋外でも飼えます。お庭にスペースがあるのならこのほうが良いかもしれません。少し脂肪の多い餌を与えれば、風避けビニールなどの寒さ対策は不要です。ご愛犬がよほど敏感でない限り、ノラネコ対策に2重網はやはり必要です。特に床をスノコにして糞を落とすようにする場合、周囲も全部囲わないと、足を引っ張り出されて殺されたりします。逆にご愛犬のほうは、よほど狩猟本能旺盛でない限り、鳥かごに使われているような溶接金網を食い破る心配はご不要です。ハトは小齧歯類のようには、イヌの食指をそそりませんので。環境にもよりますが、ドバトが寄ってきてご近所から苦情が出そうなら、餌がこぼれない工夫を。多数羽飼育時に塩土を入れるための屋根付き容器の中に陶器の餌皿を置くなど。 手で押える場合、可能な限りはばたかせないことが肝要です。ハトは鳥の中でも胸筋が非常に強い割に、骨はそんなに頑丈でありませんので。 鳩雑誌を一冊ごらんになると、参考になるかもしれません。一羽飼いのことは想定されていませんが、個々のノウハウに関しては。 |
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