鳥類掲示板過去発言No.1700-200410-4
maityさんへ |
投稿日 2004年9月1日(水)22時36分 投稿者 パールちゃん
画像からすると手のひらにすっぽり収まるくらいの大きさですね? 孵化して1週間経つか経たないかという頃だと思います。 ハトのヒナはみるみる大きくなりますので7〜10日経っていたら手のひらより大きくなっているはずですから。 キジバトは巣立ちまで2〜3週間といわれていますが、私の観察では2週間では無理で最低でも3週間かかっています。 親と見間違えるほど羽が生え揃ってもまだ巣立ちしないという例が多いです。 ですので、このまま人工育雛したとしても巣立ちまであと2週間はかかるでしょう。 でも、人工育雛がうまくいき無事に巣立ったとしても野生ではおそらく生きてはいけません。 巣立ち後に親がついていろいろ教えなければ自然界で生きていく知恵が身につきませんから。 生き続けてほしいと願うならなるべく今のうちに親の元に返すしかないと思います。 人工育雛するなら将来も飼う前提で、、と付け加えておきます。 その場合は行政への届け出が必要です。 > 雛を見失った親というのは > どのくらいの期間どのくらいの範囲を探すものでしょうか? 期間はわかりませんが、範囲なら親バトには目途がたつでしょう。 親は捜しています。そしてほぼ間違いなくヒナを見つけます。 ただし近くを人がうろうろしていると警戒して近づくことをあきらめヒナを見捨てます。 そのヒナは飛んできたわけではなく落ちてきたものですから巣はぜったいに近くにあったはずです。 「え? これが巣?」と驚くくらい、本当にキジバトの巣は粗末なものです。 ヒトの目からは木に枯れ枝が引っかかってるくらいにしか見えないものが大半です。 > 気付かない時食べないでどれくらい平気なのか? 約12時間は平気です。 が、それは親バトが与えたヒナに適した栄養を含む給餌の間隔です。 親バトは自分が食べた木の実・草の実・ミネラルを含む土に自分の体内で作った消化酵素を混ぜたものを吐き戻してヒナに与えます。 ミルワームとパンくずを与えているとのことですが、それではヒナに絶対不可欠な栄養が足りません。 特にミルワームの与えすぎはよい結果をもたらしません。 どうしても手元で育てるというときは、市販のハトの餌を粉状にしてそこに手近な草の実を砕いて混ぜ、ほんの少しの塩土を加えたものを与えてください。ピジョンミルクを入手できるならそれも添加してください。 ですが、これでヒナの成長にとって必要な栄養が足りるわけではありません。 親の与えるものに勝るものはありませんので。 > とりあえずはエサを与えながら > 昼間ベランダに置いて親が来るか様子を見たいと思いますが それでは親はこないと思います。 巣立ち後ならそれで親と再会して連れ立って飛び立っていく可能性が大ですが、 ヒナの日齢からするとその方法ではまず親との再会は不可能だと思います。 自然に返して親と会えるのだろうか、こんな幼さで親を待てるのだろうか、 いろいろ心配されている気持ちはわかります。 でも、私としては「返してあげて」と願います。 もしその子がダメになってしまっても親はすぐ次の卵を産みます。 そうやって身近なところにキジバトがいる自然は保たれているのだと思います。 |
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