鳥類掲示板過去発言No.1700-200503-22
re軟卵 |
投稿日 2005年2月11日(金)23時25分 投稿者 はたの
獣医学上のことは獣医師のご意見に従うとして、すこし飼育管理上のことを。 ウズラは、14時間明条件で確実に発情し、8時間明条件では確実に発情しません。中間ではケースバイケースです。 明るい時間を短くすれば、とりあえず産卵を止めることができます。そうすれば、体内で、何らかの(というよりカルシウムかその関連−卵殻分泌を促すホルモンとか−でしょうけれど)不足が遠因の場合、その不足の程度を軽減できます。しかし、明るい時間が短くなるということはエサを食べる時間も短くなるということには要注意です。 明確な数字は知りませんが、低温下でも産卵は抑制されます。経験的には、0度C以下ですと相当に産まなくなります。ただ、低温は必要カロリーの増大を意味しますから、明るい時間の短縮と組み合わせる場合には特に要注意です。 それが住環境から可能かどうかは別として、広いケージ、というか禽舎であれば、軟卵は出にくくなります。それ自体が効くとか、狭くてストレスがというより、運動が多くなると全般に健康になる、ということでしょうけれど。 食餌もまたひとつの要素です。ウズラは高たんぱくを要求し、ということはカルシウム・リン比が悪化しがち、ということでもあります。どんなエサを普段与えているのかにもよりますが、カルシウムの補給、またその補助として、グリッドの補給にも留意が必要です。当然ながら、青菜類についても配慮が要ります。 ウズラは、「とりあえず3 4年」生かしておくのは簡単ですが、5年あるいはそれ以上にわたって「健康に」飼い続けようとするなら、それなりの配慮が必要なのです。幸い、さまざまな生理的欲求についての研究は進んでいますから、調べさえすれば、何が必要なのかの情報は得られます。あれこれ調べて、生活全般を再点検されることをお勧めします。 |
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