鳥類掲示板過去発言No.1700-200602-71
reウズラ |
投稿日 2006年2月1日(水)23時31分 投稿者 はたの
「鳴かせない」のは簡単です。8時間明条件なら鳴きません。これは教科書的な事実です。個人的な感覚ですと、10時間明条件程度でも、平均気温がマイナスだと鳴かないようです。 しかし、上の条件を維持するには手間がかかりますし、発情すれば鳴く、鳴かないようにする=発情させない、ですから、「鳴かさずに雛をとる」のは不可能ということになります。 鳴きを許容できるようになったとしても、雄1雌1では、過交尾によって雌の後頭部や腰はハゲます。鳥かごはむろん、数メートル四方程度のケージでも厳しいでしょう。雌への負担を減らすには、雄1雌10ぐらいで飼うことが必要になります。 また、現在流通している系統のウズラは就巣性がないのがふつうです。雛を孵すには孵卵器が必要で、まともにやろうとするのなら孵卵器は3台、0.1グラム程度で計れる秤、孵卵器消毒のための薬剤、15パーセントルールに従った卵重管理(をできる知識)、などが必要になってきます。 雛が得られたとしても、ウズラの雛は、35度以上の温度をその育成初期に必要とします。しかも蒸れると斃死率が高くなります。通風を確保しつつ高温を保つというのは、いろいろな保温の手練手管を判っていないと厳しいでしょう。おまけにくさいしうるさいし・・・ さらにうまく育ったとしても、複数の雄を平和裡に同一ケージで同居させるのは困難です(発情しないような光条件ならなんとかならないこともありませんが)。ペットショップに引き取ってもらうのも容易ではないでしょう。余剰個体の処分の見込みがないのなら繁殖は勧められません。焼いて食べればおいしいですけれどね・・・ 少なくとも、つがいで飼えばかわいい雛が見られて楽しいな、という程度の認識で行うべきことではないように思います。 |
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