獣医師広報板ニュース

鳥類掲示板過去発言No.1700-200610-28

re嘴の怪我
投稿日 2006年9月19日(火)20時51分 投稿者 はたの

鳥専門でなくても腕のいい獣医師はいますし、なんとかなることをお祈りしておりますが、今のうちから安楽死の可能性も覚悟なさっておくほうがよいように思います。
 嘴には、植物と似た「生長点」があります。そこが失われると伸びない、というのが原則です。だから鶏でデビークが機能するわけです。しかし植物の生長点ほど厳密ではなく、時間をかければゆっくりゆっくり再生することもあります。デビーク個体でも、経済寿命を越えて飼っていると再生したりもあるわけです。ただし、時間をかけても再生しない場合もまたあります。
 完全に人為的な給餌に移行することも可能性としては考えられますけど、人の側の手間も長く続けるとなるとなかなか困難ですし、挿し餌に慣れない個体もあるでしょう。
 また、義嘴も、アイディアとしてはありますが、小型の鳥で、骨まで失われているとなるとあまり現実的ではありません。
 何を選択されるにせよ、常に、”いつ安楽死させるか”を意識し続けるべきことは覚悟なさっておく必要があるでしょう。
 逆にいえば、その覚悟があればこそ、いろいろな方策にチャレンジできます。

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