鳥では尿は尿酸として糞と一緒に排出されます（鳥の糞についている白い塊が尿酸です）。尿酸は炭素、窒素、酸素、水素の分子から出来た化学物質で、プリン体と呼ばれる物質のひとつで、それぞれが色々な作用を持っていてそれらが最終的に分解され、尿の中に捨てられる形になったものが尿酸です。
痛風とは血液中の尿酸という物質の濃度が高くなり、関節に結晶化して沈着した状態を言います。良く黄色いものが（白色といわれる事もあります）関節に溜まって見えると表現されます。
鳥には内臓痛風と言われる物もありこれは症状がほとんどなく、死後解剖によって判るものがあります。
鳥の痛風は、腎機能が落ちて、尿酸の排泄が上手く出来なくなった場合などは血液中に尿酸が溜まり痛風になる事もあり、また老齢で腎機能が衰えてきたりした場合は仕方ないと考える事もあります。
腎機能が落ちる事には色々原因はありますが、ビタミンAの欠乏により腎臓の尿細管の機能が落ちたり、卵詰まりや精巣腫瘍等による物理的圧迫などが影響する事もあります。腎臓自体の腫瘍や感染による腎不全も考えられます。
ビタミンAを多くとる為にカロチンを多く含む緑黄色野菜を食べさせる事が大事になってきます。ただしビタミン剤は多く摂り過ぎると逆効果を出す事もあるのでその量は先生の言われる事を守った方が良いと思います。
ですから高たんぱく食や塩分（ミネラル）の摂り過ぎも腎臓に負担をかけます。低蛋白食が痛風ならば良いでしょう。
尿の出方や腫れの引き方から、決定ではないと思いますが、可能性はあるでしょうから、これからの様子の把握を気をつけてしていかれると良いと思います。
保温もこの時期ですから気をつけてあげましょうね。