鳥類掲示板過去発言No.1700-200809-70
Re:Re:にわとりのフン |
投稿日 2008年9月14日(日)12時08分 投稿者 プロキオン
ロイコチトゾーン病というのは、Leucocytzoon caulleriという住血胞子原虫が原因となる病気であって、ニワトリヌカカによって媒介されます。 症状は多様ですが、マラリアと同じく赤血球を破壊して出血や貧血の原因となりますので、そちらの症状が出現しやすいです。 昔は、飼料にピリメタミンが添加されていたので、流行が抑えられていましたが、飼料安全法の改正でそれができなくなり、昭和50年代の最初の何年かで大流行が予測されました。けれども、ヌカカの駆除が進んだため、心配されたほどの大流行は見られず、小規模の流行で終わりました。当時、あったのは、ロイコチトゾーンだとかってに診断して治療薬を飼料に添加して自分の鶏だけは守ろうという動きでした。 # 昨今も鶏インフルエンザで、密輸ワクチンを接種して逮捕という事件もありましたね。 この病気の流行には、犬のフィラリアと同じでニワトリヌカカの存在が欠かせませんので、直接原虫を叩くということができなくても、ヌカカ対策をとることで予防することは可能のようです。 ただ、最初の糞の話に戻りますが、糞の色というのは、鶏に限らず鳥の消化管の通過速度を反映していますし、食べたものの色彩も影響します。体調がおかしいという指標にはなりますが、特定の病気を指し示すまでのものではありません。 せっかくついたレスに対して、このような余計な一言を言うというのは、当時もこのような理由だけで薬剤を使おうとする人たちが大勢いたからです。 ピリメタミンが卵に残留して食べた人間に移行することを防ぐために法律が改正されましたが、生産者の立場と消費者の立場のせめぎあいがあったのです。家畜保健衛生所の病性鑑定で確認された症例にしか治療薬の使用は許されませんでした。 今は、もうそのような時代ではありませんし、過去の病気ですので、治療したいと言えば治療は可能ですが、鶏の薬剤となると、個人の家庭には割高となるように思います。
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