爬虫類・両棲類・カメ掲示板過去発言No.2000-200510-90
3つ |
投稿日 2005年10月5日(水)15時07分 投稿者 はたの
>アロエさん もしもご実家で5年飼えていたのなら飼い方は判っておられるのではないかと思いたいのですが、飼育法を見直すことが肝要だろうと思います。カメは散歩に連れて行ったりするべきものではありません。当座の体調不良については爬虫類に強い獣医師に相談されればよいでしょう。 >まかべさん 種類、飼育状況などわからなければレスのつけようがありません。掲示板のむこうにいる相手には、書いたことしか伝わらないのです。 >na-koさん よりにもよって飼えないものを買わなくてもよかったでしょうに・・・ 選択肢は3つですね。買ったショップに(たぶん無料で)引き取ってもらう、このまま座して死を待つ、できるだけのことをする。 前二者は教育上問題がありそうですから3番目となろうかと思います。 私自身、見込みの立たないものに手を出すのは好まず、飼育経験はありませんが、もし知人から引き取るなどした場合には以下のようにすると思います。 1×0.6メートル程度のプラ舟(コンクリート攪拌用の容器)の周囲に金網の壁を立てたものを飼育容器に。 中に砂を15センチ程度敷く。砂は洗浄・微塵抜き・加熱殺菌したもの。ゴルフ場の芝管理などで使われる焼き砂を検討するでしょう。砂は、表面は乾燥、深部は「濡れてはいないが少し色が変わっている」程度、「乾燥に強い草なら枯れない」程度に湿らせる。 基本の温度は、昼間30〜35度、ホットスポット直下50度、夜15度ぐらいを目安に、生息地の環境情報をもとに調整。基本データは理科年表にありますし、アメリカやにらメキシコやらなら地表温の日周/年周変化などのより詳しいデータも探せるでしょう。 季節ごとの変化、日ごとの変化に特に着目します。そしてデータが得られたなら勇気をもって温度を下げます。 紫外線灯はとにかく強いもの。 温度および光の管理は手作業ではパンクしますから、自動化を試みます。たとえばホットスポットを一段でなく複数をズラして使うなど。実験動物管理用の一元化できるものにするか、たくさんのタイマー・サーモを組み合わせて一月ごとに微調整していくかは調べてから。 エサはコオロギでもSないしSSサイズをメインに、アリの野外採集も励行。給餌時間は、捕食できるほどトカゲの体温があがり、でも(トカゲにとってもアリにとっても)暑すぎない午前中をメインに。 というあたりをベースに、後は欧文の論文・成書(幸いにも生息地が先進国ですから、探せば出てくるはずです)を漁って改良していきます。蟻酸や水が必要なのか、とかの関係もありますし。 夜には低温が必要と思われますから、一日のうちでも暖めたり冷やしたりになり、当然ながらヒトと同じ空間では難しく、強力かつ温度設定範囲幅が大きいエアコンを備えた飼育室が要るでしょう。そうなると1匹ではもったいなくなり、複数となるとエサがいっそう大変ですから、コオロギの供給とコオロギに適した温度環境条件を考えて別途コオロギ繁殖室も用意し・・・・ 詳しくないかたがペットとして1匹飼うというより、相当な経験者が、自分のためだけというよりも《飼育法の確立とその公表》をねらって、相当な覚悟とコストをかけ、人生の一時期を費やして挑戦するような相手ではあります。 今後は、ペットとして飼うのなら、見た目が気に入るかどうか以前に、「生かしておけるか」の下調べをしてから、をおすすめします。もしマウス食のヘビとか、伝染病を持っていないヒョウモントカゲモドキなどを選ばれていたなら、ヒトも動物もずっと楽に幸せになれていたでしょうから。 今のうちから、「下調べが足りず、飼えもしない生き物を買ってしまった反省の弁」を娘さんにどう伝えるか考えておかれるとよいように思います。 |
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