爬虫類・両棲類・カメ掲示板過去発言No.2000-200606-52
順繰り |
投稿日 2006年5月19日(金)01時48分 投稿者 はたの
ナイーブなお年頃なのは判りますが、それは「一人前扱い」される場ではエクスキューズにはなりません。 個人的にはジャワヘビさんのことが嫌いではありませんよ。その熱意をもっと深めていっていただきたいと思うのみ。反発するガッツも頼もしく思います。 顧みればテメエだってナマイキでナイーブな爬虫両生類好きの中学生だったわけですしね。情報交換会に行き始めたのもそんな年頃でした。 儒教的な長幼の序というよりは、経験の多寡や見識に関わることですが(つまり年下の経験者に導かれる、ということも多い。・・・まあされが苦にならないのが大人と言ってもいいですし、そも、学校を出てしまえば年齢はそう細かくは意識されなくなるものでもあります)、こういうのは順送りなんです。私自身が、時に優しく、時に厳しく、より判っている先達に導かれた恩返しは、先達にはできませんから。 GOさんも優しいばかりではない、ということに気づいておられます? ヒバカリやタカチホヘビの長期飼育・・・が何を意味するか判っておられます? この手は、一時的なストックはさほど難しくありませんが、年単位の「飼育」は大変です。仮に理想的に飼えたとしても、もとの寿命が短いr型の繁殖戦略を取る種ですから、世代を重ねていかない限り長期の維持はできないわけです。中学一年生であれば「これまで」に蓄積があることは望めないにしても、「これから」については、「短期間生かしておけている」だけで「飼えているつもり」になってはいけませんよ、ということです。 何歳の時に何を、は判りませんし、問いただすつもりもありませんが、おそらくはGOさんも、未熟だった自分に対する苦い思いをお持ちのはずです。私にしたって、たとえば、中学自分にイワサキセダカヘビをテメエの未熟さによって餓死させてしまった後悔をことあるごとに思い出して落ち込みます。 ある程度は自分で体験しないと身に付かないことでもあるのですが、その規模は少ない方がよく、よって、経験が浅いかた(年齢とは無関係です) が急に大規模に飼育すること、しかも、自信満々であることに危うさも感じるのです。私の場合も、セタカヘビ以外にマダラ数匹も、バイカダも、キノボリトカゲもイシガキトガケもヘリグロもヤマカガシもヒバカリも・・・と欲張らなければ、スジオ(これは手間かかりませんから)とセタカヘビだけにしておけば、セタカヘビを「きちんと飼い切れたのではないか」と後悔することしきりです。 井の中の蛙大海を知らず、を引きました。後年日本で付け加えられた後段はバリエーションがありますが、しかし、空の広さ/青さ/深さ/青の深さなどを知る、と伝わります。年齢にかかわらず経験が浅ければ大海を知らぬは詮無いことですが、井戸を広げるに懸命なあまり、空を見つめるゆとりを失するのは最もよろしくないのです。 ヒバカリやタカチホは短命ですが、アオダイショウやボールニシキヘビ、ヒキガエルなどはきちんと飼えばあなたの青春時代いっぱい生きるはず。詳細不明なコーンスネークっぽいElapheがうちにいますが、亜成体で買ってそろそろ20年ですがまだ元気です。いまお飼いのアオは、あなたが30歳すぎまで生きるかもしれない、ということです。ケヅメやマタマタにおいておや。仮に一匹ずつだとしても、切り上げざっと0.1tの生き物の世話を数十年し続ける義務を負っておられるのですよ? 恋をしたり、勉強したり、就職したり、いろいろと多忙な時期にも、彼らの面倒を見続けなくてはいけない、ということです。 その重さ、怖さ、「すでに負ってしまった責任」を感じなくてはいけません。 おそらく、その義務を全うすることは困難でしょう。全うしようとし続けるのがより強い義務であるにもかかわらず。 おそらくは、そうした罪悪感がよそ様のお役に立つ条件でしょうが、にもかかわらず、やはり、悲劇惨劇や後悔は最小限が望ましいと思うところです。
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