馬・ロバ・ポニー掲示板過去発言No.2200-200412-71
ミチルさんへ(長くなったら回を変えて書きますね) |
投稿日 2004年8月3日(火)16時26分 投稿者 sutemaru
色々出て来ているようで、もっと最初に心配しなければいけないような所もあるように思えますが、順を追って行きましょうね。 お話の様子ですと最近勤められたのでしょうか、以前の状態を書き足していらっしゃる様なので、今の状態を心配していらっしゃるのだと判断して良いでしょうか? まず、馬の種類ですが、何故必要かと言うと大きさの目安(体重)、種類による体力や性質、体質、餌の量や質等色々関係してくると思います。 例えば、どちらにその馬場があるのか判りませんが、北海道和種(道産子ですね)と言う事ですと寒い地方ではないかと思われますが、気候等も影響あるとすると後々書かれている腰砕けが暑さによる影響かもしれませんし、涼しい時間の行事なのかどうかとか、他の原因も考えられると思いますし、一概に栄養失調による腰砕けかどうかも判りませんからね。 そちらが暑い地方でしたらそれだけでも北海道の馬は大変でしょうし、地域も環境も色々影響すると思いますので、そちらの地域と馬の種類も大事な事ですね。 確かに大昔は稲藁とふすま等だけで育てていた時代もありますし、耐えていける所が日本在来種の良い所でもありました。 今ではましてや子供がいる様なので、それだけと言うのはちょっと大変だと思いますが。単純な考えとして体重100キロ当たりとしての目安の分量は 維持飼料:乾草2.0キロ カラスムギ100〜200グラム 軽作業飼料:乾草1.5キロ カラスムギ500グラム 中作業飼料:乾草1.2キロ カラスムギ800グラム 重作業飼料:乾草1.0キロ カラスムギ1300グラム これは大雑把な目安です。 馬は身体の割合から見ると胃は小さく、例えば体重400キロとして胃は16リットル位で、牛等にくらべると1/4〜1/5位しかありません。ですから一日に数回に分けて少量づつ給与します。空腹だと胃が破裂する迄食べてしまうものなので、乾草など容積の大きいものを一度に食べられない様な感じで与えたりします。 本来は野生の場合草食動物ですから草のみで良い所を、燕麦や大麦など濃厚飼料を当てるようにして使用に耐えるようエネルギーをもたせますが、それには消化の能力と考えあわせて与えて行かなければ消化器病を起こしてしまいます。 もともと寝藁(稲藁)は馬にとっては夜食の様なものになり、食料の一部になっている事もあります。 運動の程度や、その時の環境(妊娠、授乳など)によって栄養の付け方はかなり微妙なものですから、経験が必要な事だと思います。 栄養価の問題になりますと、馬にとっての栄養はやはり草食動物ですから人間の感覚とは違いますね。 一日の目安として 粗飼料:体重の1.0〜2.0% 濃厚飼料:体重の0〜1.5% 飼料総数:体重の1.5〜3.0% 濃厚飼料は原則として運動量が多い馬でも飼料総数の半分迄が目安になります。 栄養価と言うものを何を対象に言われているのか判りませんが、運動をしない馬だと粗飼料だけで必要エネルギーが足りる時もあります。 実際に見ていないので痩せているかどうかの判断は出来ませんが、太っている事が良いとは言え無いです。高カロリーが良いとも言え無いです。 濃厚飼料の与え過ぎでも色々な弊害が起きます。その辺りはこちらからは判断出来ませんので、様子を見て判断するしか無いと思います。 今回迄も書き込みで一番心配な事は下痢ですね。 どれだけ栄養が足りていても、下痢をしていたら栄養失調にも腰砕けにもなりますね。 痩せている理由が他にあるかもしれません。 寄生虫も心配ですし、子馬のことも心配ですね。全ての馬が下痢ですか? 北海道和種(道産子)と木曽馬等は日本在来種ですが全く違う種類の馬になります。 雑種かもしれませんが、保存すると言う協会も働いておりますし、天然記念物にもなりますからそうそういい加減な飼い方を許されるとも思えません。 検索で保存協会が各々にありますから、そちらの方に現況を話してみるのも宵かもしれませんよ。 環境が良くなるよう頑張れるのは実際に担当していらっしゃる方たちしか出来ませんものね。 障害者乗馬も一頭につき三人の人間が補助しなければいけないとか色々資格に付いても決まりがありますから、事故が起きてからではいけませんからそちらの関係の方に話されるのも良いかもしれませんね。 馬達の為に頑張ってあげて下さい。 |
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