駆歩で巻乗りができそうで、でも調教しようというのではないレベルで、開き手綱・押し手綱というのがやや解せません。
　いわゆる馬術の世界では(実用の場合はまた別)開き手綱・押し手綱というのは、調教や初心者の練習で用いる便宜的な方法にすぎません。
　駆歩の巻乗りであれば、事前に(部斑なら予令で)半減却、その後、内方手綱を控え、外方手綱は保持、内方脚をやや前、外方脚をやや後ろにし、内方騎座にやや重心を移して内方姿勢を取り、内方姿勢をとらせた分だけ前進気勢がそがれるのでそれを補うように(半減却を活かしつつ)推進する、ということになります。
　つまりはすべての扶助(「合図」ではありません)を正しく組み合わせることが大切であって、「こつ」などは存在しません。
　馬は、あるボタンを押せば特定の反応を返す機械ではないので、ある合図をすればこうなる、というものではなく、馬体全体を包み込むようにしなくてはなりません。

　中学生になっているのなら、馬術書の数冊も読まれるべきでしょう。本質を判りやすく記してあるものとして、「馬術読本」(印南清)をお勧めしておきます。クラブや図書館で読めるでしょう。