獣医師広報板ニュース

何でも動物掲示板過去発言No.3900-200412-19

それぞれの違い
投稿日 2003年1月14日(火)12時45分 投稿者 プロキオン

賑やかになってきましたね!

「オオカミと犬」
狼と犬の違いなんですが、頭蓋骨における相違点というのは、私も聞いたこと
があります。眼窩から鼻梁への流れというかストップの深さに差があるという
内容でした。でも、長頭タイプの犬になるとこの部分があまり明瞭ではなくな
ります、もっとも顔の幅に相対的な差が逆に生じますが。
あと、相対的な犬歯の長さも参考になるようです。

狼をニホンオオカミとすると、2000年11月の読売新聞に「狼発見」の記
事が掲載されましたので、このときの事が参考になるかもしれません。
この件については、今泉吉典さんがニホンオオカミであろうと発言していまし
たが、その根拠というのが以下のとおりです。
1、尾の先端が切断されたように丸く終わる。
2、耳の後ろと四肢の外側の毛が赤みがかかった鮮やかなオレンジ色を示す。
3、耳の前から顎にかけて頬鬚がある。
4、尾の上部にフェロモンの一種を出すスミレ腺がある。
という4点が根拠だったそうです。

でも、写真を見る限り、私には四国犬の血が入った犬に見えました。その前に
あった97年の秩父野犬のときはハスキーが入った雑種に見えました。
そもそも、こういうことになるのは、ニホンオオオカミの標本が大英博物館と
オランダの海外も含めて5点しか存在しないためですよね。捕獲例の最後が、
1905年だそうですから、もうすぐ100年経過です。

ある人曰く、ウォーと吠えるのがオオカミで、ワンとなくのが犬だとか。
ちなみにニホンオオカミは、Canis hodophilaxになるそうで
す。


「ヤマメとサクラマス」
こちらは、陸封型と降海型は知っていました。一旦河口にとどまって、パーマ
ークが消えたスモルトタイプという銀化現象を経て、海に出て行くのだとか。

ギンブナ(銀鮒)のジャイノジェネシスもおもしろい現象で、たしかに受精せ
ずに発生が開始されるそうです。
このときには、キンブナ(金鮒)の精子であろうが、ドジョウの精子であろが
銀鮒の卵子を刺激してくれるものさえあれば、発生が始まるのだそうです。
だから、関東の銀鮒はメスばかりしかいないのだそうです。

(ヤマメとフナの出典は、平凡社のアニマです。)


「イモリとサンショウウオ」
こちらは、私の苦手の分野ですね。よく分かりません。

通常ニホンイモリと言われているのは、アカハライモリで良いのでしょうか?
前足の指の数がカエルと同じで4本とか。
オオサンショウウオ(Andrias japonicus )になると前足の指は5本なのだそ
うですが、オオダイガハラサンショウウオになると前足の指は4本みたいです。
あと、イモリの腹の斑紋なのですが、これがサンショウウオになると体のどこ
かにある種類の方が多く、斑紋がない種類もあるという記述になっていました。

結論として、私には分かりませんでした。

気になったのが、サンショウウオが有尾目サンショウウオ科とオオサンショウ
ウオ科になっていたのに対して、イモリはサンショウウオ目イモリ科となって
いた点です。これ参考とした出典の記載ミスのように思えますが、どうなんで
しょう?
参考とした出典は、なんとチョコエッグ日本の動物シリーズの解説です。


「アシカとオットセイ」
アザラシということであれば、鰭脚目のアザラシ科とアシカ科なので、後肢の
骨格の相違ということで楽だったのですが。
アシカの仲間は後肢が前を向き尾があります、眼もアザラシよりは外側に位置
しており、より陸上生活のなごりを停めています。

これがアシカとオットセイとなると生息域や体の大きさくらいしか思い付かな
くて、耳介のあるのがアシカでしたっけ?



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