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何でも動物掲示板過去発言No.3900-200512-19

re:猫から山羊にうつる可能性のある病気はありますか?
投稿日 2005年9月15日(木)10時44分 投稿者 プロキオン

咬み傷や外傷から感染して化膿を引き起こすような細菌は、動物の種類
の如何を問いませんから、これらは山羊・猫という区別はありません。

結核菌のような細菌では、牛型・人型・鳥型というのがあって、ある方
向への相互の感染が成立しますが、これらの結核菌が属するミコバクテ
リウム属の猫における細菌は、やや特殊な細菌になっており、これはま
ず心配するには及ばないでしょう。
# 猫においてもほとんど症例がないので。

ウイルスでは、狂犬病とかオーエスキー病(仮性狂犬病)のように感染
相手を選ぶ事なく相手かまわずに死なせてしまうウイルスも存在します
が、これは特殊な例です。
通常のウイルスであれば、同種の動物を感染相手として選びますので、
猫から山羊へは心配なさる必要はないでしょう。

# 狂犬病の我が国への侵入は今のところ確認されていませんが、仮性
  狂犬病の方は、すでに浸潤しています。
  ただし、猫が感染した場合、比較的短期間のうちに斃死してしまう
  ので他の動物への感染源とはなりにくいようです。山羊が感染した
  場合でも同様ですし、この疾病はかなり特徴的な臨床症状を呈する
  ことで知られていますので、今現在、猫にも山羊にも異常が見られ
  ていなければ、誤懸念には及びません。

さて、猫から山羊もしくは他の哺乳類へ感染ということになれば、通常
は「トキソプラズマ」をあげなくては成らないのですが、この原虫病に
ついては、猫から感染源であるオオシストが排泄される期間が限定され
る傾向にありまして、例え感染猫であっても、のべつまくなしにオオシ
ストを排泄しているわけではなく、やみくもに危険視する必要もないの
です。
産婦人科の医師達が妊婦さんをトキソプラズマ病で脅かし捲っていた時
期があるのですが、感先例の中の最悪の結果だけを吹聴してその危険性
だけを誇張していたことになります。
疾病の本来の姿とその感染の成立過程を知れば、そうそう感染するもの
でもなく、感染成立のハードルの高さ、そして発病に至るハードルの高
さというものが認識されてきています。
感染したことがあるか否かを検査する方法も治療方法も すでに確立さ
れている疾病なのです。
山羊が感染しても、おそらく無症状であって、気が付かないで終わって
いるということの方が可能性としては大きいです。

そもそも、昔から牛舎のネズミ避けに猫を放しておくというのは、洋の
東西を問わず行われて来たことであって、牛飼いの人々も、猫から牛が
被害を被るということは考えていなかったように思われます。
この考え方は、牛を山羊に置き換えても成立するのではないかと私は思
います。
むしろ、牛舎よりも山羊の小屋の方が小さいわけで、猫にとっては、冬
期においては寒いのではないかと…。


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