＞→ 洗面器１.５杯〜２杯ぐらいでは、どうでしょう？　（嘔吐する場合もあるようでし
　　　ょうか）


濃厚飼料の給餌は、直接的な嘔吐の原因とはならないと考えられます。それは、純然た
る餌だからです。
モモさんは、量的な心配をされているわけなのですが、吐く程の過給にあたるかといえ
ば、これもどうでしょう。
山羊の大きさにもよりますが、ザーネンであれば、そのくらいの量を与えている飼い主
さんはいると思います。山羊は特養家畜ですが、牛よりも粗食に耐えるという利点と絶
対量が少なくてすむという利点が推奨されてきたわけです。つまり、草の生えている空
き地につないでおけば、餌の心配などいらないという意味でした。かってにそこいらの
草を食べて乳を供給してくれる便利な家畜ということです。

しかしながら、飼養標準からいけば、やはり濃厚飼料も給餌した方が山羊にとっては成
績がよく冬越しにも、搾乳にも負担が少なくて済みます。
鼓張症や第一胃の絨毛萎縮の予防ということを考慮すれば、それは（濃厚飼料は）少な
い方がよいことになります。
畜産として、あるいはペットとして山羊を飼育する、どちらにしても特養家畜であるか
らには、飼育者がその点を考え考え、飼育していくということになるのではないでしょ
うか。他の動物についてもいえることなのですが、山羊だからこのくらい、犬だから、
猫だからというのではなく、その個体の状況に応じて日々考えながら、量をきめていく
というのが「飼育」なのではないでしょうか。

また、山羊がビニールを食べてしまうというのもよくあることのように思います。
嘔吐するしない、そして、その頻度については、ビニール詰まっている場所によって
変わってきます。
細かく噛み千切られていれば、問題をおこさないこともありますし、細かくなってい
てもあまりに量が多ければ害を起こします。
戦後、上野動物園のキリンが死んだときには、蜜柑の皮がバケツに何杯か量で出てき
たことがあったそうです。客が投げ込んだ蜜柑の皮が積もり積もってキリンを殺して
しまったことになりますが、少量であれば問題とならないものであっても、重なると
有害となってしまうこともあります。
犬にしろ、猫にしろ、山羊でも、牛でも、キリンでも、体の中で起きていることは本
当は何もわかりません。
分かろうとして、いろいろ検査したり、手探りで治療したりというのが実際のところ
なのだと思います。