獣医師広報板ニュース

野生と自然掲示板過去発言No.4000-200002-3

溺れるカエル
投稿日 1999年8月3日(火)10時49分 プロキオン

少し前にこちらで雨蛙のオタマジャクシを飼育していることを
書き込んだのですが、それにまつわる話です。

実はオタマジャクシの中に足が1本しか生えてこないものがい
たのです。
後ろ足は両方とも大腿までで、それ以下がありません。左前足
は白く変色した隆起でしかないのです。つまり、右前足のみが
正常なのです。このオタマジャクシはこの状態で体型がカエル
になってしまい、尾も縮んでしまいました。
足が使えないために水の中から、陸にあがれず、尾もなくなっ
てしまったので、泳ぐこともできず溺れてしまいました。
カエルになれば、呼吸も変わりますので水中では溺死してしま
うようです。かろうじて生きていましたので、近くの水路の水
たまりに離してあげましたが、このまま生存できるとも考えら
れません。

オタマジャクシの時は他の個体よりも大きく、成長も早かった
のに何故でしょう?
単なる奇形なのでしょうか? どのくらいの確立で見られるの
でしょうか。自然界で進行している異常の1つを垣間みたのか
もしれませんが、あまり後味の良くない話ですね。

紫外線の波長が変わってきたので、ダルマガエルが生存できな
くなってきているとか以前ラジオで話していました。
意外と身近なところで自然が変化してきているのを 実感して
しまいました。

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