野生と自然掲示板過去発言No.4000-200102-23
コウモリ |
投稿日 2000年7月21日(金)23時46分 はたの
獣医師ではありませんが、短期間保護したことはあるのでご参考まで。 体長5センチだと、翼を広げたら20センチ近くあるはずですが、おそらく、目いっぱい引っ張って広げることができておられないのではないか、と感じます。 もし、鼻先から肛門まで5センチあるなら、ほとんど大人です。翼を広げて12センチなら若者です。 どちらにしても、離乳はすんでいる可能性が高いでしょう。ミルクではなく、昆虫を餌に与えてください。理想的には、膨大な数の羽虫となりますが、虫網振り回してあたりを徘徊しても必要量確保は困難です。爬虫類等を扱うペツトショップで市販されているコオロギ、ミルワーム等を浅い陶器のお皿に入れて与えてください。コオロギの場合は、後足を折り取るなどして脱出防止策を講じないと、コウモリの体を伝って逃げたりして、どのぐらい食べているかが判らなくなります。ミルワームの類は、カルシウム・リン比が悪くてカルシウム不足となりますので、主食には向きません。コオロギ・ミルワームとも、総合ビタミン・ミネラル剤のような補助食品が薦められます。 いずれにしても、一日あたり体重に等しいほどの、ヒトの感覚では信じられないほどの量が必要です。ごく短期間、食べるだけ食べさせて放すのが、ご不安はあるにしても、もっとも生存率が高くなる方法と思います。 糞からヒトに病気が移る危険性はゼロではないでしょうが、きわめて少ない、都会の雑踏をうろつくよりは少ない、と考えていいと思われます。病原菌にしたって、環境が似たヒト・ヒト間を引っ越すほうが楽で、コウモリからヒトに引っ越すのは大変なのですから。手洗いを励行されていれば十分でしょう。ご自宅の屋根裏等にコウモリが住み着いていても、感染を恐れる必要はないと思われます。 |
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