野生と自然掲示板過去発言No.4000-200108-64
蛇毒といえば、 |
投稿日 2001年8月31日(金)19時35分 プロキオン
みなさん、鳥BBS経由でこちらにいらしたのではと内心考えていたのですが どうも話が弾んでしまったようですね。 私もそちらが気になったので、カー子の続報を書き込みがてら日参していたわ けです。 (顔ぶれからの推測ですが、うなづいている方もいるのではないかな?) 蛇毒といえば、ある専門家を知っています。といっても私の母校の微生物学研 究室の先生です。 私の所属する研究室のすぐ近くで先生同士も大変仲がよかったです。仮にF先 生としますが、この先生の研究テーマが海蛇の毒に対する好毒素血清の作出だ ったのです。 F先生によると、 蛇毒というのは、所詮消化液の一種であり、一般的には唾液線の進化変型した ものであるので、その分子構造には必ず共通抗原に相当する部分が存在するは ずであり、事実 今までの試験で免疫原性でいくつか交差する部分が見つかっ てきている。この最も交差する部分を抽出して、これに対する好毒素血清を作 成すれば、毒蛇の種類を問題とすることなく有効な血清となるのではないかと いうのです。 微生物の研究室なのに研究材料が毒蛇なのですから、ずいぶん意欲的な研究で しょう。この研究では毒素がもっとも強力ということで、海蛇を実験材料に使 っていました。(コブラよりも遥かに強力だそうです) また、毒の強さを測るためによくウシガエルが大量に持ち込まれていました。 どうもカエルが強直性痙攣を起こすことを利用して指標としていたようですよ。 このF先生、実験が終了すると海蛇を蒲焼きにして近所の研究室にふるまって くださいました。その際、出てくるお酒はエタノールをお茶やジュースで割っ たものでした。海蛇もエタノールのかなり強烈なものでしたね。 このF先生のもてなしは、特に私達の研究室に頻繁にお誘いがかかりました。 私達の研究室のIという同級生が、群馬県新田郡薮塚町の出身だったからです。 彼は、F先生に頼まれて帰省の都度、サンプルやデーター、文献を日本蛇族研 究所との間で運び屋さんをしていたのです。 彼の家へ遊びに行った者はみな一様に 「木枯らし紋次郎の三日月村」を見学 し、その後蛇族研究所で、「マムシのハンバーグ」を食べるコースを経験する のでした。 海蛇の蒲焼きを食した経験者には、マムシのハンバーグはかなり上等な食べ物 でしたが、その時にマムシの生き血と肝が入ったお酒がついてくるのですが、 私にはこれが駄目でした。彼はこちらの施設では、すでに顔なじみだったので、 このお酒を必ず出してくれたようです。 職員の方もおもしろがっている節がありましたが、最後までこれを拒否したの は私だけとのことでした。他の友人達には確認をとっていませんので、本当の ところは分かりませんが。 私達の同級生で、微生物の研究室に所属している男子学生は、次の年に誰が蛇 毒の研究のお手伝いをさせられるのか戦々恐々としていましたので、研究テー マになりそうな題目をいくつも集めていましたよ。 >りんママさん 3日前からの急患防止運動には、あまり向いていない内容のように思いますが、 それとも これとは別に逸話としての利用かな? 私も 矢口高雄の「バチヘビ」は読んでいました。私はどちらかというと、ツ チノコはマムシ説の賛同者ですね。 チョコエッグのツチノコは色違いで2つあります。 |
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