野生と自然掲示板過去発言No.4000-200112-73
ハツカネズミ、巨大ネズミ、鯉と生態系 |
投稿日 2001年11月24日(土)12時51分 プロキオン
りんママさんの家に出没しているネズミは本当にハツカネズミかもしれません よ。ハタネズミ、ヒメネズミ、アカネズミ等々名前を挙げても、場所的には最 も妥当なように思います。 部屋のまん中にポツンといるとどちらに行って良いのかわからずまごまごして いました。その姿はなかなか可愛くて長女はそのまま飼育したかったのですが、 お母さんは反対しましたし、私も止めました。 ミセスプロキオンはゴキブリを見つけるとスリッパで叩き潰す人ですので、飼 育しても、うっかり逃げられるとお母さんにスリッパで叩き潰される、それで はかえってかわいそうだろうと説得したら、納得してくれました。 内心、こういう説得で良いのか疑問は残りましたが、一番説得力がありました。 ハムスターの使用済チップに潜り込んでいるのを見つけたときには、こっそり 長女を呼んで、しばし、その姿を眺めています。 GOさんの言われるように都会のネズミは大きいですね! 電車のレール脇を 走り抜けて行くその大きさには驚かされます。 ネズミについて書かれた本など読むと、築地の冷凍倉庫の中でマグロの腹にも ぐりこんで生活しているような記述がありましたが、私も似たような経験があ ります。ある食品会社の冷凍倉庫(−20℃)の中で立ち入り検査をしていた ときに、ネズミの死骸を見てしまいました。耳と尾から判断して、あれはクマ ネズミのようでした。雨風はしのげるかも知れないが、外の世界の方がよっぽ ど暮らしやすいのにね。ー20℃をものともせずに、餌の所在を優先するので あれば、たしかに大きくなるはずですよね。 近ごろは、マウスもペットショップで扱われており、色変わりや毛質の異なっ た品種も販売されています。飼育する愛好家も増えて来ているようですよ。 私はハタネズミの白化個体に興味があります。家畜衛生試験場(現 動物衛生 研究所)に研修にいっていた際に草食動物の実験モデルとして開発途中でした。 まだ、流通にはなっていないはずなのですが、そこはそれ、ペットとして飼育 している民間人もおります。 そう、野鯉については、畠さんのおっしゃるとおり「真鯉」というのが正確か もしれません。物心ついた頃からすでにそういう状況にありましたので、飼い 犬に対する野良犬という感覚で、野鯉と言いました。 実際、私が目にする鯉の中にはウロコの大きさが異なるドイツゴイもおります。 街の中のあちこちの河川に満遍なく30cmをこえる鯉がいくつも泳いでいま す。 娘の小学校で実施している「荒川探検」では、河川敷きの植物の7割が帰化植物 とのことでした。私が観察した範囲ではその比率はもっと多いようでした。 「ブタクサ」は、およそ100年前に我が国に侵入したようですが、その天敵と となる「ブタクサハムシ」は97年頃になって侵入が確認されたようです。 関東での侵入北限は98年か99年で、栃木県あたりまでとか。私達の街にも 「ブタクサハムシ」はおりました。 侵入してくる植物あり、また、その植物を食草とする虫の侵入あり、自然の生 態系は少しづつかつ常に変化し続けます。「滅び」が宿命であるのなら、それ はそれでしかたないのですが、人為的な滅亡には手を貸したくはないなと思い ます。 されど、クサガメも帰化動物ではありますが、すでに日本の動物といえます。 そして、ミドリガメに駆逐されてしまうかもしれない運命にあります。 野生動物輸入大国の日本では、個々の動物を救おうとすれば、さまざまなジレ ンマに遭遇します。理念と実践は必ずしも一致しないし、野生鳥獣の善意の誘 拐もその全てを一概に責めることもできかねます。 せめて、弱いものを慈しむ心、守ってあげたいという心を伝えていきたいと考 えています。 |
|
|
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」 ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴) サポーターや広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)、 多くの人々に支えられています。 獣医師広報板へのリンク・サポーター募集・ボランティアスタッフ募集・プライバシーポリシー 獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。 @mukumuku_vetsさんをフォロー
Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved |