野生と自然掲示板過去発言No.4000-200205-30
窮鳥、懐に入れば猟師も |
投稿日 2002年5月15日(水)17時17分 プロキオン
月曜日に某チャンネルで、日光のサルについて放映していました。 罠に3頭の子ザルと母サルがかかってしまい、ハンターがこれを射殺すべく猟 銃をむけました。 母サルは、自分の背中に2頭の子ザルを隠して、座ったままの姿勢でハンター にむかって両手を広げていました。子ザルに弾が当たらないようにできるだけ 自分の体を大きくしてみせたというこなのでしょう。 でも、その姿にしばし絶句でした。ハンターに背中をむけてお腹の下にかばう ものとばかり考えていました。あの姿は当分脳裏から離れそうもありません。 もう1点、鳥の話。 こちらのBBSにも時折、書き込みをして下さる酪農学園大学の浅川先生が北 海道の宮島沼におけるマガンのマレック氏病の報告をされています。 私は野鳥と飼鳥の接触によるこの疾病の蔓延を懸念していたのですが、実際に 確認されたというのは、予想していたとはいえ、ショックでした。 おそらく、この事例は氷山の一角にもあたらず、山野で気付かれることなく死 んでいる鳥達は相当の数になると考えています。 発見されたということは、感染の広がりが背後にあるはずと思うのです。肉食 の鳥に鶏の肉とくに内臓を給与してはいけないというのは、かねてよりの私の 持論なのですが、救護のあり方にも一石を投じることになると思いますし、ま たそうあってくれなくてはと思います。 1羽救護したつもりで、放鳥して、何十あるいは百を超える数の病死を招いて いたのでは困ります。 野鳥の救護に関心をもつ人には、この疾病のもつ問題点と我が国における汚染 度の実態を知ってもらえたらと思います。 私にとってショックだった話題2題でした。 |
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