獣医師広報板ニュース

野生と自然掲示板過去発言No.4000-200612-14

Re:近づく春
投稿日 2006年3月9日(木)13時19分 投稿者 りんママ

>プロキオンさん

春のおとずれを感じるのは、空気の匂いですね。
朝晩の散歩の時に漂ってくる花の香りや木々の芽が膨らんでくるようすを見ることかな?
今は、ジンチョウゲの香りが漂っています。

キタキツネが自分以外の子でも難なく受け入れて育てるということを知ったのも竹田津先生からでした。
ヘレンとの約1ヶ月の生活を淡々と書かれているんですが涙腺が緩くなってしまいます。
人も動物もハンディを持って生まれてきてもそのことを本人は障害だとは思っていないです。
事故などでハンディをもったとしたら事実の受け入れ方や考え方で、ネガティブにもポジティブにもなるでしょうが、ハンディを克服することは、偉いことでも何でもない生きていく為に普通のことですものね。

ヘレンはその成長具合から保護をされる直前まで、ごく普通の子キツネであったろうと想像します。
生きることを放棄した(ようにみえる)ヘレンと、自分を傷つけても生きるメンコの生き様を対比させているようにも感じました。

医療技術が進んだ為に、助からなかった命も助けることが出来るのですが、
果たして意識もなく体中に管をつないで生かしているだけなら幸せなのか?
高度医療に携わる医師の「これでよかったのか?」心の葛藤になっているという報告がありました。
動物の場合に安楽死の選択は又迷うわけで、そのまま放置すれば確実に死が訪れますからの葛藤にもなるわけで。。。

学校を元気にする便利サイト〜「学びの場」や、出版社の偕成社の「KAISEI WEB」にも著者のメッセージが出ていましたので、その中の一文を転載すると

『母親に抱かれてお乳を飲んでいる夢にちがいないと言って、妻は涙ぐむ。残念なことだが、わたしはそれを知らない。不思議なことだが、そんなとき、決まってわたしもウトウトとした状態だそうだ。
意識がうすれて無防備となり、ほとんど人間でなくなって単なる生きものとなったとき、ヘレンはわたしに親を感じていたふしがある。』 −KAISEI WEBから−

『たとえば学校で動物を飼おう、という場合、育てるのがなるべく簡単な動物を選ぶ傾向があります。つまり、その時点ですでにある種の「選択」がなされているわけです。
「命」や「生命」について本当に論議しようと思うなら、都市にどれだけ「うっとうしいもの」「きたないもの」「不合理なもの」を取り込んでいくか、そういう哲学が必要だと思います。』 −学びの場から−

これは、 『隠された風景』−死の現場を歩く−の中でも書かれていました。
動物愛護文献集
http://www.vets.ne.jp/book/pc/6000.html

なんだかよく分からない文になってしまいました。m(__)m

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