動物の愛護掲示板過去発言No.6000-200212-63
鳩の場合は |
投稿日 2002年12月16日(月)15時52分 プロキオン
鳩の場合は、人間がかってに住処を奪っておいてというのには当たらないよう に思います。 「ノアの箱舟」以来、彼等は家畜として人間と共に生きて来た歴史があります。 人の手のを離れて自然環境の中で暮らしているのは、偏に人間の管理の不行届 きであったり、怠慢などの飼い主側の御都合によるものが原因です。彼等が自 立しているように見えても、人間の存在抜きではその自立にも心もとないもの があります。 人間の生活圏に依存するあるいは接近しすぎるがゆえに、怪我をしたり、悪戯 の標的となるのは、やはり心が痛みます。 また、人間に依存するその生態が害鳥扱いされる所以であれば、これは彼等に とっては原罪でしかないように思います。 アグネスチャンが来日した当初、公園の鳩をみて、「わあ、美味しそうな鳩」 と言ったのは有名ですが、住む国の食文化によっては、同じ鳩を見ても異なる 感慨を持つことになるようです。 それでも、食鳥としてキチンと鳩と向き合うということは、ただ生きていさえ すれば良いという考え方がドバトを増やしてしまったことを思えば、はるかに 責任のある態度といえるかもしれません。 私達日本人の「死生感」が、鳩達に現在の情況を与えたとも言えますし、それ と同じ所から「哀れ、かわいそう」という気持ちも生じます。一見矛盾してい るようですが、私の中ではこれらは明瞭に区別できます。 それは「責任感」があるかなしかで、判断できるのではないかと考えています。 今現在、日本中にどれだけの数の鳩がドバトとして生息しているのでしょう? これらを0にするのは、かなわないことかもしれません。 でも、自分自身の中でどのように対処して行こう、どのようにしたいのかは、 考えることはできるのではないでしょうか。 |
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