動物の愛護掲示板 2003年2月12日(水)17時58分

私は獣医師ですが、高校は農業高校の畜産科にいました。
一番印象深いのは豚です。
子豚のうちから名前を付け、ブラシをかけたりしてかわいがって育てます。
育った頃に食肉処理場より検査員を招いて殺処分を行います。
この時は日頃口数の多い生徒達も神妙に頭を垂れます。
その後は、労働の喜びです。　解体し、ハムやベーコンを作る。
プロの人が作ったものと違って味は劣るとは思うのですが、試食すると特別うまい。
つまり、私の中では毎日食べているものがどのようにして作られているのか、頭だけでなく
体験としてつながっています。　これは自分の中で本当にいい経験をしたと考えています。
さて、本題の動物実験ですが、多くの獣医師が割り切ってはいないと思いますよ。
およそ、獣医師になろうとする人間はたいてい動物好きです。
でも、卒業した後は獣医学の技で社会に貢献するために多くが公衆衛生や製薬の分野に
進みます。
動物にお世話になっている人の気持ちは畜産物を育てる人も、動物実験に携わる人も
あまり変わらないと思う。
たいていは、「申し訳ない」と頭を垂れて利用させていただいていると私は考えています。

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