動物の愛護掲示板過去発言No.6000-200803-26
Re:聞きたいんですが |
投稿日 2008年3月26日(水)01時48分 投稿者 ちゅんちき
何をもって残酷と判断するかは人によって違うので難しいところですが、自分の考えでは、残酷でない実験はありません。最終的に動物は命を奪われるのですから。ただ、現在はその過程で、できるだけ動物に苦痛を与えないように、ストレスが軽減されるように配慮がなされているということです。 実験方法が同じでも、胃腸薬の試験だったらワンちゃんたちは快食快便で元気に実験期間を過ごすことができますが、抗がん剤や神経症状の出るような薬なら、まさしく目を覆いたくなるような修羅場になってしまいます。でも、「この薬はひどいからやらない」という訳にはいきません。強い薬であればなおのこと、きちんと動物実験で安全ラインを把握しなくてはならないのです。 動物たちに対しては、「ごめんね」と「ありがとう」この言葉しか出ないです。 ウサギの眼の試験についてですが、これはあります。 通常、ウサギの皮膚刺激性試験と眼刺激性試験、モルモットの皮膚感作性試験(アレルギーの試験)この3点セットで試験の依頼がきます。さわったり、眼に入ったときにただれたりしないか、あるいはアレルギー症状を引き起こさないか確認するための試験です。 これは殆どが農薬の試験です。医薬品や化粧品もありますが、数は少ないです。化粧品やベビー用品については、ひと頃盛んに行われました(ほぼ商品名で来ていたのでよく分かりました)が、今は化粧品メーカーは動物愛護にかなり気を配っているようで、減っています。ヨーロッパでは動物実験を行った製品は扱えないという話や、動物愛護に関する問い合わせが非常に多くて大変だというお話を化粧品メーカーの方からうかがったことがあります。 ただ、製品としては動物実験していないと言っても、原料にまでさかのぼれば・・・ということもあります。敏感肌の方は動物実験で安全性がきちんと確認されている方が安心できるでしょうし、動物実験してないから良いとか、そういう話にはならないでしょうね。 現在は動物愛護の観点から、これらの実験に使われる動物の数は以前のほぼ半分に減らされているということも申し添えておきます。
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