獣医師広報板ニュース

動物の愛護掲示板過去発言No.6000-202111-205

Re:【20キロ圏内の白斑牛】追記
投稿日 2015年5月23日(土)12時36分 投稿者 プロキオン

元投稿から日にちが経過してしまっているので、この私の投稿がチッチさんの目にとまるかいささか危惧されますが。

研究会へ直接連絡を取られたのですね。そして、その結果が銅の血中測定値には異常がないという返信があったと。
なんと申しますか、昨年末にチッチさんと私のやりとりというものが、白斑牛において銅の欠乏があるという前提でなされていますから、その根底が否定されてしまっていますね。
その時にも私は「距離をおいて見ている」と書きましたし、昨年9月の時点で前身の調査会が解散した時点で、放射線とは無関係の見解を示唆していたことを受けて、すでに終わった話しになってしまっていると受け取っておりました。
それでも、チッチさんは「まだ終わったわけではない」と考えておられた様子で、そこは密かに凄いなと嫌味でなく思っておりました。

被毛の白化減少がメラニンの欠乏によるものであって、それには銅が不足しているというのは、畜産関係の書籍にはよく記されていることです。では、その銅がなにゆえ欠乏するのかという点で、亜鉛だ、マンガンだ、モリブデンだ、鉄だとさまざまに言及されていますが、なぜか畜産関係ではコバルトに言及しているものがないことが不思議でした。
地方紙に「牛の被ばく調査続く」という記事が記載されておりまして、岩手大・北里大・東北大が牛達を採血して、栄養状態やDNAの損傷を調査しているという内容でした。
この中では、誰の発言かは記されていませんでしたが、白斑の量が減少しているとか、白斑のは環境の変化によるストレスが原因と考えられるが、という発言が記述されていました。
チッチさんへの返信で銅の欠乏はなく、新聞記事でストレスが原因と口にしていたのであれば、昨年9月に終わった話は、すでに次の段階へと移ったということになるのでしょうか?

この記事の中では、2013年度の調査で牛達は半年間で150ミリシーベルトの被ばくをしていたようですが、その一方で死んだ牛の解剖では放射線の影響と考えられる病気はなかったことも分かったと記載されています。
この線量は、直に目に見える変化は確認されないが、後々癌が発生する確率があがるとされている線量になります。 逆に言いますと、目視できるような腫瘍が発生したのであれば、この推定被ばく線量が誤っていたことになるわけであって、あらかじめ想定できる事を活字にしているということになります。

牛を世話している人達や、一般の素人が考えるのは、まず一番に放射線との関係でしょう。私であれば、それを否定したいのであれば、関係があるとの仮定から検査に着手して、その結果関係がなかったという結論にもっていきます。
それがどういうわけか、その点を避けて調査しているような印象しか受けません。

何も銅とコバルトのバランスに限らず、獣医療においても腫瘍の治療においてX線照射による治療(撮影とは線量がまるでことなります)において、皮膚の火傷や治療照射野の被毛の色素沈着の減少(被毛の色が薄くなるいわゆる白化)が知られています。白化といっても斑模様というのではなく、一様に色が薄く白っぽくなるというものですが。
X線は電離放射線ですが電磁波ですから、γ線と同様に考えてよいと思います。質量はもっておりませんので、それなりの線量で繰り返しということが話しの前提となりますが。
それでも、福島で白斑ということを考えれば、いずれにしても想定しておかないとならないことではないでしょうか?
それが、どうもいちいち避けているというか、常に「関係がないと考えられる」というフレーズとともに語られている点がいつまでたっても不信感しか感じられません。
今、調査研究している人達の目的には、そこはないのでしょうね。わたしにとては、白斑の原因がストレスであってもよいのですが、反原発の視点の研究者からの視点も入っていない現状では、結論を信じきれません。白斑に限ってであれば調査の意義が見出せません。




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