はじめまして 獣医師の播谷といいます。
　消毒薬についてちょっと気になったので書き込みをいたします。
　クロルヘキシジン（ヒビテン）は 適正濃度であれば床やケージの消毒に使用できます。
　消毒薬を使用するさいに気をつけるべきことは 消毒対象物 つまり消毒しようとしている物と
消毒対象微生物です。もちろん 正しい濃度で （つくりおきなどせず）充分な時間をかけることはいうまでもありません。
病院等で使用される消毒薬のうち もっとも強力なものは「グルタルアルデヒド」と呼ばれる物で 芽胞菌や真菌はもとより
ウイルスでいうと パルボもアデノもコロナもみな死んでしまいます。しかしながらこの薬は毒性が強く また気化しやすいので
なんでもかんでもという感じで使用していると 働いている人間や 入院患畜にがいがおよびます。
次亜塩素酸（ハイターなど）も効力のすぐれた薬ですが 気化して塩素ガスをそとに出すので 有効濃度を維持しにくく また
金属を腐食しますし 塩素ガスは人にたいしても毒性があります。
要は その消毒薬の性質や 毒性や 適正濃度を理解し 時と場合におうじて使い分けるということが必要と思います。
　まずは自分の病院で使用している消毒薬の能書を読み 対象とする微生物と使用方法について獣医師と確認
しあうこともいいことだとおもいます。
　前述したヒビテンは 一般細菌や大型のウイルスには効果があるのですが パルボやコロナのような小型のウイルス
には効きめがありません。また きちんと希釈すれば皮膚についても安全なのですが 体質によってアレルギー反応がでます。
また 希釈したとしても吸い込むのは感心できません。（消毒薬はいずれも大なり小なり毒性があるのです）
スプレーする場合はできるだけ 対象物に近づけて使用することをおすすめします。