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昨日、以下のようなニュースが流れた。
『坂上どうぶつ王国』さかがみ家スタッフが小学校で特別授業する光景に視聴者困惑「子供ドン引きしてる」
保護動物の扱い方を指導したそうなのだが、子供に犬猫保護の方法を教えるつもりだったのか。
今の日本では衰弱している野外猫に手を出し、咬まれると重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に感染する危険性がある。
ペットからSFTSウイルスに感染し, SFTSを発症した事例報告
私は町の獣医師であるが、弱っている犬猫には絶対に咬まれることがあってはいけないから注意して、まずは行政に任せるべきだと指導している。
私たち獣医師も、命の危険がありますから感染防御の態勢がなければうかつに触れない。
今の状況はいかにも病気の犬猫に何も考えずに手を出していいとも考えない。
注意して、対応すべきだろう。
テレビ局を含めマスコミは動物に関することを扱う際は獣医師などの専門家の意見をまず聞いてほしい。
いわゆる町の動物愛護家レベルの意見をそのままメディア、特に子供に流すのは危険である。
●熊谷 大二郎さんのコメント
動物病院での感染対策も十分におこなうことは難しいと思っています。
素性の分からない猫の診療を断る動物病院もあると聞いてます。
個人的にも、どのように対応するのが正解なのか分かっていません。
防護服を着て、診察されている先生とかいらっしゃるのでしょうか?またスタッフの安全はどのように確保されているのでしょうか?
●川村幸治(管理人本人)のコメント
私の個人サイト獣医師広報板のFAQでもまず咬まれないように指導しています。
迷子犬の保護について
子供に知らない動物に手を出させるテレビ局というのは神経を疑います。
●川村幸治(管理人本人)のコメント
フジテレビの意見フォームに以下の文章を送っておきました。
ーーーーーーー私は大阪市で犬猫病院を開業している獣医師の川村と申します。
ニュースで『坂上どうぶつ王国』さかがみ家スタッフが小学校で特別授業する光景に視聴者困惑「子供ドン引きしてる」と言うのを見ました。
現在、野外動物はマダニが媒介するSFTSという感染症が流行しています。
野外猫を保護しようとして咬まれて死亡者が出た例も数年前にありました。
とても、子供が野外動物に手を出していい状況ではありません。
意見は以下にまとめておきました。
さかがみ家スタッフが小学校で特別授業する光景に視聴者困惑
是非、番組で子供に野外動物に手を出さないように放送し直してください。
子供の命を守る為にお願いします。
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今朝、フジテレビのサイトから坂上どうぶつ王国の子供たちの動物保護授業放送に対する意見を送っておきました。
『坂上どうぶつ王国』さかがみ家スタッフが小学校で特別授業する光景に視聴者困惑「子供ドン引きしてる」
保護動物の扱い方を指導したそうなのだが、子供に犬猫保護の方法を教えるつもりだったのか。
今の日本では衰弱している野外猫に手を出し、咬まれると重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に感染する危険性がある。
https://www.facebook.com/koji.kawamura.33/posts/pfbid07JEhwvziZTwAYRaP8akg1wjYd71h91KtBE9GgAXFik9X1NhCL6Jh1za2E398gxJUl
こんなことするからヒステリックだと言われるのだと思います。
しかし、このまま社会が動物愛護バカになっていくのを見過ごすのはどうかと思う。
子供に野外の動物に手を出させるのは、子供の生命を含む危険があることで、絶対に安易に行わせてはならない。
なんと言われても、私はこのようなケースは当事者に意見を言わせてもらう。
●熊谷 大二郎さんのコメント
最近のテレビ番組の内容には酷いものが多いですが、ちゃんと意見を言うという姿勢は私も見習わなければいけないと思っています。
ところで、野外の動物を発見した場合、どのようにするのが正しいのでしょうか?
やっぱり行政でしょうか?ただ、行政の法律に基づいた対応も個人的にはどうかと思います。保健所、警察、役所、、、たらい回しにされることもあります。また、行政の人も、テレビ番組やネットの情報に影響されているケースを少なからず体験しています。個人的な体験で恐縮ですが、「動物病院に連れていけ」と丸投げされたこともあります。その際に感染症対策に関する適切なアドバイスは皆無でした。
専門家である獣医に対応を依頼するべきなのかもしれませんが、これまた十分に対処できるとは思いません。
かと言って、見て見ぬふりをすすめるのもどうかと思います。
●川村幸治(管理人本人)のコメント
やっぱり、行政に連絡して対応してもらうべきでしょう。
民間は通常野外動物を捕獲する権利を有しませんから。
●熊谷 大二郎さんのコメント
やはりそれが妥当なところなんでしょうね。
しかし、本来は公衆衛生を担う厚生省管轄の保健所ですが、最近は動物愛護行政に偏っているというかノイジーマイノリティに気を遣いすぎているような気がしなくもありません。行政組織が、公衆衛生と動物愛護をごちゃまぜにしてしまっているというか、そもそも愛護センターもありますが、保健所のような公衆衛生の部署がが動物愛護行政を担うのがおかしいのかもしれません。
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野外で出会った元気 or 弱っている動物を保護 or 捕獲出来るか?
全くケースバイケースでしょうね。
最近の例では矢が刺さった猫は、何度か失敗したと聞いている。
子供に保護する方法を教える事が出来るかと言えば、私には出来ない。
だって、永年犬猫に関わってきた小動物臨床獣医師であってもむやみに野外動物に手を出さない。
準備と観察、経験と技術がいる。
まして、絶対に咬まれたらいけない。
咬まれたらカプトサイトファーガによる敗血症の恐れがあるし、SFTSは死亡することもある。
たまたま捕獲できて、動物病院に来て大暴れ。
私(獣医師)は手がズタズタなんてことも経験している。
余程、保護 or 捕獲は準備と技がある人物がやるべきだし、その後の治療についてもスタッフなど準備がないと危ない。
まして、子供に保護 or 捕獲を試みさせるのは、子供の健康に関わる。
場合によっては怪我だけではすまない。
マスコミは獣医師や専門家の意見を聞いてから企画を作ってほしいです。
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