獣医師広報板トップページペット・動物フォーラム中毒リスト一覧表

◆「中毒リスト一覧表」について
★このページは、ハンドルネームりんママさんが個人サイト「わんだーてーる」に2004年より掲載されていたコンテンツでありますが、2012年にりんママさんより獣医師広報板に掲載することを許可され、公開しております。
★この表を他の文献や掲示板、ホームページやブログなどに転載する際は、「獣医師広報板(www.vets.ne.jp)」からであることを明記してください。

中毒リスト一覧表
お薦めリンク 植物の画像など詳細をお知りになりたい方は
岡山理科大学生物地球システム学科植物生態研究室(波田研)
植物雑学事典」をご参考下さい。 リンクは別窓で開きます。
波田ゼミ植物雑学事典
毒とは あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や〜ん行

ペット(愛玩動物)と中毒
例えば、犬は口で銜えて確認する習性から誤食や誤飲による事故が多く、猫は手でオモチャにして弄ぶ習性から手や身体についたものを舐めての事故が多いです。
ペットの中毒では、犬のネギ類中毒やチョコレート中毒は良く知られています。
犬では、ぶどう類やキシリトール製品での中毒の報告があります。
猫は好奇心が旺盛なこともあり、屋外では除草剤/殺鼠剤や屋内では漂白剤や匂いの強い食品と一緒にあった乾燥剤を囓ったり、スルメなどの塩分の多い乾物類を食べたりして中毒を起こします。この他ユリ科の全植物が猫には禁忌とされておりますが、含まれる毒の成分に反応するのかは不明です。解毒剤となる特効薬はありませんので、もし口にしたのを目撃したら、直ちに催吐あるいは胃洗浄を行う必要があります。
また、鳥では、テフロン加工されたフライパンの空だき(註1)による中毒や室内での放鳥時に観葉植物を囓っての中毒などがあります。
この他にも私たちが身近に何気なく観賞している観葉植物や庭木、家庭の中では、タバコや洗剤などの誤飲やチョコレート菓子などを食べさせることで中毒にさせてしまうケースも多いです。
一般的に、人間の食べ物は、犬や猫にとって塩分を取りすぎることにもなりますので健康管理を考えると好ましくはありません。可愛いからこそ悪癖をつけないことも飼い主の責任だと考えます。
 註1) フッ素樹脂加工の調理器具は、加熱すると3〜5分後に温度が370℃に達することがあり、2つの発がん性物質を含む、15種類の有毒ガスや化学物質を発生させる可能性がある。といわれています。空だきはしないことや中火以下で使うなどの使用では中毒の心配はありません。
家畜と中毒
家畜(牛・馬・羊など)では文字通り、馬酔木(アセビ)などのツツジ科植物やドクゼリやワラビなどを食しての中毒が知られています。この他、飼料に配合されたり混入した植物などによる中毒や柵などに塗られているペンキなどを舐めることで含まれる化学物質などによる中毒などもあります。
詳しくは、農業・生物系特定産業技術研究機構 動物衛生研究所毒性物質制御研究室が提供する、家畜の中毒に関する情報のサイトに画像があります。リンクは別窓で開きます。
写真で見る家畜の有毒植物と中毒
毒とは
毒には、自然界に存在する天然の毒、動物毒のトキシン(Toxin)や主に植物毒のアルカロイド(Allaloid)と人が作り出した化学物質である人工的に作られた毒のポイズン(poison)とがあります。
一口に毒と言っても、健康や生命に害を与えるものだけでなく、反対に疼痛緩和や緩下剤などのように薬草として痛みなどを軽減させる毒まで効能は様々です。
動物や植物毒の成分
動物毒は、トキシン(Toxin)と呼ばれ、フグに含まれるテトラトドキシンなどがよく知られています。
植物毒は、主としてアルカロイド(Allaloid)のように植物自体の中に生じる重要な生理作用、薬性作用を有するものや、細胞質中に溶存する配糖体グリコシド(glycoside)あるいはサポニン(Sapoin)等が作用を及ぼしたり、心臓を止める働きのある強心配糖体という成分を含む植物もあります。
植物毒の多くは、アルカロイド系です。これは、動物の体内に入ると神経ホルモンの活動を冒す神経毒となります。
作用の緩やかなものから少量でも致死に至るものや幻覚を引き起こすものまで様々です。
昔から使われている薬草なども適量であれば薬にもなりますが、多量を摂取することで致死に至ることもあるのです。
試験公開(2004/08)
植物に関する項のみ補足訂正の後、サイト本公開する (2005/10/20)
中毒とはの説明を簡素化(2005/10/23)
ペットと中毒の項から家畜と中毒を独立させた(2005/12//01)
犬におけるぶどう類とキシリトール製品での中毒を追記した(2011/09/30)
携帯サイトと共用するためにフレームを外した(2011/09/30)
参考文献等 身近にある毒草100種の見分け方 金園社 ISBN:4321548071 (1988/04)
犬と猫の中毒ハンドブック 学窓社 ISBN:4873620902 (1999/08)
Dr.トーマスの家庭獣医療相談室 ペットライフ社 ISBN: 4938396432 (1998/02)
愛犬の為の家庭の医学 ソニー・マガジンズ ISBN: 4789720144 (2003/03)
ペットのためのハーブ大百科 ナナ・コーポレート・コミュニケーション ISBN: 4901491210 (2004/09)
◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。