愛についてのキンゼイ・レポート           |  
  
2004年 アメリカ・ドイツ 伝記   
  
<監督>ビル・コンドン  
<キャスト>リーアム・ニーソン  ,   ローラ・リニー  ,   クリス・オドネル  ,   ピーター・サースガード  ,   ティモシー・ハットン  ,   ジョン・リスゴー  ,   ティム・カリー  ,   リン・レッドグレーヴ  ,  ジョン・クラシンスキー ,  ベンジャミン・ウォーカー	
  
<ストーリー> 
インディアナ大学の動物学の助教授、アルフレッド・キンゼイ(リーアム・ニーソン)は、100万以上のタマバチの標本を集める偉業を成し遂げる。しかし、父親(ジョン・リスゴー)の厳格な教育と、新婚初夜の失敗によって、性の悩みが多いことに気づき、性に関する口座を開く事を思いつく。しかし、性の実態を把握していない彼は、性についてのアンケート調査を始めた・・・。
  
<感想> 
今、私たちが当然のことのように思っている性に関する常識は、たった50年ほど前の、このキンゼイ博士の研究によって門戸を開かれたんですね〜。 
それまでのアメリカの性に関する常識のなんと閉鎖的なこと!!今なら笑い話で済むことでも、当時の若者には、ものすごく深刻な問題だった事が、伺われます。正常な性衝動が、病気とされていたんですからねぇ。だからこそ、彼の発表が一般にも受け入れられたのだと思います。そういう意味では、時代がちょうど彼を必要としていたのかもしれないですねぇ。
  
前人未踏のこのような調査を行ったキンゼイは、本当にすばらしい。さすが、タマバチの標本を100万も集めた努力の人です!それに、彼の調査、研究に協力した奥さんや、学生達も、みんなすごいです。まぁ、奥様も、結構、楽しんでいたようなので、似たもの夫婦なのかな〜〜(^^)。 
そして、当時、これらのアンケートに、これだけたくさんの人たちが協力したというのも、驚きです。
  
ただ、それには、やはり犠牲もあったようで、最後の方は、ちょっとやりすぎの様な気もしてしまいました。もう、倫理観もなにも、なくなってしまったような気がします。これも、調査にとことん熱中し過ぎる彼の長所でもあり、欠点なのかもしれません。
  
彼のこの研究によって、性の開放は、一挙に進み、それまで蔑まれてきた人たちは、日の目を浴びることが出来た反面、それによる弊害も、ひょっとすると、増えたのかもしれません。 
でも、彼の研究は、人間として、必要なものであったし、世の中の奇異な目を恐れずに、それを敢行した博士と、その周りの人たちは、本当に偉いなぁと思いました。(2006,09,06)
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