悪人 |
2010年 日本
ミステリー
<監督>李相日
<キャスト> 妻夫木聡 , 深津絵里 , 岡田将生 , 満島ひかり , 塩見三省 , 光石研 , 余貴美子 , 井川比佐志 , 松尾スズキ , 韓英恵 , 宮崎美子 , 永山絢斗 , 樹木希林 , 柄本明
<ストーリー>
土木作業員の清水祐一(妻夫木聡)は、祖父母の世話をしながら働く、寡黙な青年。一方、紳士服店に勤める馬込光代(深津絵里)は、恋人もいない寂しく退屈な毎日を送っていた。そんな二人が、ある日出会うのだが・・・。
<感想>
芥川賞作家・吉田修一の同名原作の映画化です。
確か、朝日新聞に連載してましたよね〜。
新聞連載小説は読まない→読んでないから映画も見ない。という流れでここまで来てしまいましたが、
たくさんの映画賞を受賞して、もう、見ないわけにはいかなくなりました(^^)。
「悪人」という題名から、どんな極悪非道な人物を妻夫木君が演じているのかと思ったら・・・。
世間一般から見れば、殺人を犯した彼は”悪人”そのもの。
でも実は・・・。という話でした。
評判通りの質の高い映画だと思います。
まず、ストーリーがいい。
とても切ないです。
あぁ、本当に、もっと早く出会いさえしていれば・・・(T_T)。
これはやっぱり、ぜひとも、原作を読みたくなりました。
そして、演者もいい。
役作りにとても苦労したという妻夫木君の今の時点での代表作でしょう。
いつものさわやか青年から脱却して、鬱々とした、寡黙な青年を、見事に演じていました。
そして、やっぱり、深津絵里が、いいですね〜。
ナチュラルな演技は、元々彼女の持ち味ですが、
光代の、この複雑な女性心理が、彼女の演技によって、理解することができました。
何もない人生よりも、一人の人と一緒にいたい。
その思いを初めて感じたのが、こんな時だったとは・・・。
あまりにも、悲しく、あまりにも、切ない。
その思いに応えるのが、彼であり、
そして、そんな彼女を守るのも、彼だったのです。
あぁ、なんて、ことでしょう!!(T_T)。
他のキャストも、とても豪華なのですが、それを豪華に感じさせず、それぞれの俳優の個性よりも、物語の中の人物の個性が生きているように感じたのも、とてもよかったです。(2011,03,31)
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