暗数殺人　　　　　　 ２０１９年　韓国　（DARK FIGURE OF CRIME） サスペンス・ミステリー　　　 ＜監督＞キム・テギュン ＜キャスト＞キム・ユンソク, チュ・ジフン , ムン・ジョンヒ, チュ・ジンモ, コ・チャンソク ＜ストーリー＞ 麻薬捜査官のキム・ヒョンミン刑事（キム・ユンソク）は、殺人犯として服役中のテオ（チュ・ジフン）から、突然、過去の殺人を告白される。興味を持ったキム刑事は、彼から詳しく事件を聞き出すのだが・・・。 ＜感想＞ 韓国で実際にあった事件を元にした作品だそうです。 題名にある”暗数”とは、”警察等に届け出がなされていない犯罪の件数”の事だそうで、つまり、この映画は、埋もれてしまっている殺人事件を描いた作品です。 どこまでが真実なのか分かりませんが、この犯人の異常性は、理解を超えたものでした。 まず、犯罪自体が常軌を逸していて、そんなことで殺人をしてしまうのかと愕然としてしまいます。 また、日本でも、死刑囚が他の殺人を自供するという話は、聞いたことがありますが、 彼の場合、死刑を逃れたのに、何故他の殺人事件を告白するのか、理解出来ませんでした。でも、彼には、彼なりの目算があったようです。 犯人に踊らされたのは、自分の思い通りに動くとにらんだキム刑事。 刑事を翻弄する様子は、狡猾で打算的です。 すらすらと自分のした犯罪、また、嘘の犯罪を並べ立てるところなどは、彼の頭の回転の良さが窺われました。 その情熱を他に向けていたらよかったのに・・・と思います。 ラストは衝撃的に終わって、やりきれなさが残りました。 未解決事件の映画化ということで、「殺人の追憶」を思い出しました。 犯人役のチュ・ジフンが、サイコな犯人を圧倒的に演じていました。すごい！ 刑事役は、「チェイサー」のキム・ユンソク。(2021,01,11)