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アメリカン・スナイパー      


2014年 アメリカ (AMERICAN SNIPER)
アクション・伝記   

<監督>クリント・イーストウッド
<キャスト>ブラッドリー・クーパー , シエナ・ミラー , カイル・ガルナー

<ストーリー>
TVで2001年のアメリカ同時多発テロの惨状を見たクリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)は、愛国心からネイビー・シールズに入り、過酷な訓練を経て、スナイパーとなる。狙撃の腕前から、レジェンドと呼ばれた彼は、任務が終わり、祖国に帰るが・・・。

<感想>
アメリカで大ヒットしているし、アカデミー賞にも、ノミネートされているので、絶対見たいと思っていました。
そんな時、何気なくCNNを見ていた私は、この映画の主人公、クリス・カイルに関する裁判が始まったことを知ったのです。
実話だと言うことも知らずにいた私は、とても大きな衝撃を受けたまま、映画館に行ったのでした。

原作は、クリス・カイル本人です。
そして、監督は、映画界の”レジェンド”クリント・イーストウッド。
なるほど、すばらしい映画でした。
ダレることなく、進行するストーリー。
予告編でも流れていたように、引き金を引く緊迫の一瞬、とっさの判断。
レジェンドと呼ばれたクリスのスナイパーとしての的確さと、その苦悩が、見事に表現されている映画でした。
もちろん、それだけではありません。
任務が終わり、祖国に帰ってくると、人々の間には、戦争の話題はなく、ひたすら平和な日々が流れ、そのギャップによって、心を病んでしまった彼と、彼を支える妻の苦悩も、とても身に迫るものでした。
戦地からの電話を受ける妻の苦悩は、いったいどれほどのものだったことでしょう。
本当に胸が痛みます。

クリス・カイルはまさしく、アメリカの英雄で、伝説=レジェンドなのですが、映画は、それだけを描いているわけではなく、人と人とが殺し合う戦争のむなしさと、悲しさと、苦しさと、弊害と、無意味さを深く感じることのできる作品だと感じられました。

ラストのエンドロールは、珍しく、無音で流れます。
これは、私、初めての経験かもしれません。
でも、映画の内容と、そして、衝撃のラストには、ふさわしいと感じました。
このあたりの感性は、さすがクリント・イーストウッドです。

主演のブラッドリー・クーパーは、がっしりした大男のクリス・カイル本人に近づくために、まずは、身体改造をしたそうです。
だから今までの彼のイメージとは、大分違っていて、驚きました(^_^;。
でも、銃口をのぞく鋭い中にも、多くの苦悩と優しさの感じられる彼の目は、とても印象的でした。

さてさて、明日のアカデミー賞、どういう結果になるのでしょうか。楽しみですね〜(^▽^)。(2015,02,21)



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