小川の辺         |  
  
2011年 日本 
時代劇   
  
<監督>篠原哲雄 
<キャスト>東山紀之	,  菊地凛子	,  勝地涼	,  尾野真千子	,  笹野高史	,  藤竜也
  
<ストーリー> 
藩の命令により、脱藩した武士、佐久間(片岡愛之助)を討伐することになった戊井朔之助(東山紀之)だが、佐久間に同道しているその妻は、朔之助の妹、田鶴(菊地凛子)だった・・・。
  
<感想> 
一分の隙もない武士の生き様が見事な作品でした。 
立ち居振る舞いから、その考え方まで、ビシッと音が聞こえるぐらいの見事さです。
  
原作は、藤沢周平の同名短編だそうで、その点、短い話を折々の美しい風景を取り入れながら104分にしましたという冗長さは感じました。 
でも、登場人物たちの所作が気持ちよくて、好感がもてました。 
見所である朔之助と、佐久間の殺陣も、スピード感があって、ビシ!バシ!と、きまりまくり。 
かっこよかったです。さすが東山紀之!
  
ただ、後半になって、じらされてじらされて、やっと登場した朔之助の妹、菊地凛子が演じた田鶴には、相当違和感を感じてしまいました。
えっ?誰?!って感じです。 
それまで、気が強くて、男顔負けの武術をたしなむという田鶴、どんな女性だろうと楽しみにしていたのでなおさらでした。 
確かに気が強そうだけど・・・(^_^)。
  
それに、結婚前日のあの行動(^_^;。 
いかにおてんばな女性とはいえ、それまで描かれていた規律ある武士の世界が、がらがらと音を立てて崩れてゆきました。 
だからこそ、前振りで、気が強くて、人の言うことを聞かないと、あれほど念入りに説明されていたのですね・・・。
  
また、ラストも、夫と兄があのような結末を迎えた直後にもかかわらず、ホッとしたような、まんざらでもないような、あの表情には、納得できず、違和感が強かったです。 
途中の道程よりも、ラスト部分に、もっと時間をさいた方が少しは納得できたかなと思います。(2016,07,27)
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