シネマチェックトップページ>50音別index>ア行index>イ
 
  
息もできない           |  
  
2008年 韓国 ロマンス    
  
<監督>ヤン・イクチュン 
<キャスト>ヤン・イクチュン ,   キム・コッピ ,  チョン・マンシク	
  
<ストーリー> 
借金の取り立て屋をしているサンフン(ヤン・イクチュン)は、キレやすく、相手や、所かまわず、殴る蹴るの暴行を働くため、周囲から恐れられていた。そんな彼が、ある日、女子高生のヨニ(キム・コッピ)と、ひょんな事から関わることになる。ヨニは、サンフン相手でも、恐れを知らず、そんなところを、サンフンは気に入って、二人は、よく会うようになる・・・。
  
<感想> 
韓国映画なのに、やたらと男性の観客が多いなと思ったら、 
どこか、日本のヤクザ映画に似た雰囲気・・・だったそうです。 
私は、ヤクザ映画は、見たことがないので、一緒に見ていたツレの感想ですが・・・。
  
映画は、暴力と、口汚い言葉のオンパレード。 
なるほど、韓流ファンのおばさま方が見るような映画では、ないですね(^^)。
  
暴力の連鎖・・・。 
これは、韓国だけではなく、日本でも、そして世界中が抱える問題でもあるでしょう。
  
特に韓国では、今の父親世代と、若者世代との間に、時代的な、大きなひずみがあるそうで、 
この激しい暴力の背景には、そういうことが、大きく関係しているらしいです。
  
暴力を見て育った子供は、成長して、また、暴力をふるうようになる。 
暴力を忌み嫌っていたはずなのに、 
それしか、生きる方法が、分からないということでしょうか。
  
この映画の主人公、サンフンもまた、 
父親の暴力で、母と姉を亡くし、 
大人になった今、年老いた父親に、激しい憎しみをぶつけながら生きています。
  
また、明るく、気丈に生きるヨニの家庭内にも、暴力は、潜んでいて・・・。
  
その二人、サンフンと、ヨニの関係が、とてもいいのです。 
そんな環境に生きる二人は、お互いに、同じ匂いを感じとり、強く惹かれるものがあったのでしょう。 
反発しながらも、徐々に、なくてはならない存在になってゆく二人の姿が、とても愛おしいです。
  
だいたい、周囲に恐れられているサンフンの本当の姿は、 
ぶっきらぼうだけれど、意外と素直で、ちょっと健気(けなげ)でもあるんですね〜。
  
本作は、韓国インディー映画界で、俳優として活躍してきたヤン・イクチュンの長編初監督作で、彼が、製作・監督・脚本・編集・主演の5役をこなしています。 
だからこそのこの演技、このストーリーなのでしょうねぇ。 
すばらしいです。
  
ヨニ役のキム・コッピも、ぷっくりホッペの可愛い、存在感抜群の女の子でした(^^)。(2010,04,11)
 |   
 | 
 |   
 
 
 
 |  
  |