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明日、君がいない |
2006年 オーストラリア (2:37)
<監督>ムラーリ・K・タルリ
<キャスト>
テリーサ・パーマー, ジョエル・マッケンジー
<ストーリー>
ある普通の高校で、ある日の午後2時37分に、ひとりの高校生が自殺した。同じ高校に通う6人の高校生の、”その時”までの一日を、それぞれの視点で、描き出してゆく・・・。
<感想>
校内での自殺という、ショッキングな冒頭で始まるこの映画は、”カンヌで話題を集めた”・・・ということは、無冠だったのでしょうけど・・・作品だそうです。
監督は、友人を自殺で失い、自らも自殺未遂の経験のある弱冠21歳のムラーリ・K・タルリ。
もちろんこの作品が、監督デビュー作です。
特に、実話というわけではないようですが、やはりこういう経歴を持つ監督なので、
事実にインスパイアされて作られた映画なのでしょう。
映画は、冒頭、衝撃的なシーンから始まりますが、
すぐに、時間は、その時から1日前に戻って、6人の平凡な高校生の日常が描かれます。
平凡な・・・と言っても、それぞれが、悩みを持っていて・・・それも、みんな相当深い悩みであることが徐々に分かってきます。
でも、高校生ぐらいの時って、悩みを持っていて当然な時期。
優等生でも、力が強くても、異性にモテてても、悩みの一つや二つは、必ずあるはずですよね。
そして、そんな若者たちのうち、誰かが命を絶ってしまいます。
そう、誰が自殺するのかが分からないところが、この映画のうまいところでしょう。
人がどんな悩みを持っているのかは、本人が、誰かに相談しなければ、誰にも分からず、
その悩みの客観的な重さとは、関わりなく、人は、あっけなく命を絶ってしまう。
誰かに一言、相談していれば、助かる命であったかもしれない、どうにかして助けられたかもしれない・・・、それを考える映画だと思いました。
若い監督と言うことで、あまり期待しないで、見始めましたが、どんどん引き込まれ、
見終わったときには、鮮烈に、印象に残る映画となりました。
”自殺”がテーマの映画なので、重い作品なのですが、興味のある方は、どうぞ。
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