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オフサイド・ガールズ |
2006年 イラン コメディー・スポーツ
<監督>ジャファル・パナヒ
<キャスト>シマ・モバラク・シャヒ , サファル・サマンダール
<ストーリー>
イランで、国民的スポーツであるサッカー。2006年のドイツワールドカップ、アジア地区予選の大事な試合が首都テヘランで行われた。しかし、イランでは、男性のスポーツを女性は観戦出来ないという法律がある。そのため、サッカーファンの少女たちは、男装して、スタジアムに潜り込もうとするのだが・・・。
<感想>
イランの映画です。
イラン映画というと、どちらかというと、”芸術作品”というイメージで、面白い映画を見たい時には、不向きという印象を持っていましたが、この映画は、違います。楽しめましたよ〜(^^)。
それもそのはず、この監督は、「質の高いこれまでの “伝統的な”イラン映画でありながら、中学生でも楽しめるようなエンタテインメント作品」(オフィシャルサイトより)を目指したそうで、「10分に一度は何かしらのハプニングを起こす」(同)というこだわりを持ってこの映画を作り上げたそうです。
おかげで、面白いエンターテイメント作品になっています。
イラン映画ということで、ちょっと敬遠したくなる人や、今時のイランの若者事情を知りたい人にお奨めの映画です。
映画は、大好きなサッカーの試合を、なんとしてもスタジアムで生で見たい!!という女の子たちの熱い思いを描いています。
イランでは、男性のスポーツを女性が観戦することは、法律で禁止されているので、どうしても見たいという場合は、法を犯さなければなりません。もし、見つかった場合は、最悪の場合、殺されてしまうことも・・・。
それなのに、彼女たちは、男装して男ばかりのバスに乗り込み、スタジアムの外では、女性と見破られ、法外な値段のチケットを買わされ、そして、入場ゲートでの身体検査では逃げ出します・・・。
それはそれは、涙ぐましい努力と、危険を顧みない情熱に、見ているこちらも、感動したり、ハラハラしたり。
その他、彼女たちを拘束する兵士たちのエピソードにも、いちいち笑えます。
撮影は、実際に競技中のサッカー場で行われていて、試合のシーンは、映らないものの、臨場感溢れる映画となっています。
イランの現状と風習、お国柄なども分かって、イランを見る目がちょっと変わりました。
女性の人権問題とか、宗教による差別、残虐な刑罰など、私たちとは相容れない所も多くある国ですが、それらも、その国の歴史を通して培われたものであり、これからは、徐々に変わってゆくものなのかもしれません。(2008,12,19)
☆他のイラン映画☆
「太陽は、ぼくの瞳」(1999年)
「桜桃の味」(1997年)
「オリーブの林をぬけて」(1994年)
「友だちのうちはどこ?」(1987年)
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