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運命を分けたザイル      


2003年 イギリス ドキュメンタリー   

<監督>ケヴィン・マクドナルド 
<キャスト>ブレンダン・マッキー

<ストーリー>
1985年、登山家、ジョー・シンプソンとサイモン・イェーツは、ペルーのアンデス山脈の難関、シウラ・グランデ峰に挑んだ。二人は力を合わせて、登頂に成功したが、下山途中にジョーが滑落して骨折してしまう。サイモンは、ジョーの足を気遣いながらも、そろそろと下山を敢行するが、再び、二人にアクシデントが襲いかかる・・・。

<感想>
登場人物は3人です。登山家のジョー・シンプソンとサイモン・イェーツ、そして、途中で出会い、ベースキャンプを任せたリチャード・ホーキング。この事故の当事者3人が、代わる代わる当時の状況を語るドキュメンタリーです。ドキュメンタリー映画は、ほとんど見ないのですが、当事者の語りと再現映像とで十分な見応えがありました。
登山の経験も、もちろん私はないのですが、再現映像として見せてくれるので、分かりやすくて、且つ真に迫っています。
登山専門の器具の説明もありましたが、それはイマイチ理解できませんでしたが・・・(^^;。

難関の山に、たった二人で挑戦し、一人が骨折をしてしまったら、致命的だと言うことは、素人にもよく分かります。それだけでも、絶望的になってしまうでしょうに、さらに、次のアクシデントがおこり・・・。

当事者の3人が語っているので、結末は、分かっているのですが、あの絶体絶命の状況から、どうやって生還したのか。それを語ることに意義があったのだと思います。
この事故で、サイモンは、責任を問われているそうですが、それは、あの場合、他の手だてがあったかもしれないからなのでしょう。しかし、あの状況で、いったいどうすれば良かったのでしょうか。
とはいえ、ジョーにしてみれば、文字通り、切り捨てられたと感じても、しょうがないでしょうねぇ。
インタビューでは、この二人が一緒に映るシーンはなかったのですが、あの事故以降も、二人の友情は、続いたのでしょうか。この映画が出来たと言うことは、その証であるのかもしれません。
他の登山家は、この映画を見て、どう思い、どう感じたのでしょうねぇ。

この映画は、登山をする人だけでなく、普通に生きている人へも、生への賛歌として、また、生きる事への執念のすばらしさを感じさせるのではないでしょうか。(2006,06,09)



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