クレオパトラ |
1963年 アメリカ (CLEOPATRA)
伝記・歴史
<監督>ジョセフ・L・マンキウィッツ
<キャスト>エリザベス・テイラー, レックス・ハリソン, リチャード・バートン, ヒューム・クローニン, マーティン・ランドー, ロディ・マクドウォール, フランチェスカ・アニス
<ストーリー>
ローマの内戦で、ポンペイウスと戦うユリウス・カエサル(レックス・ハリソン)は、エジプトに向かった。その地で、クレオパトラ(エリザベス・テイラー)に出会った彼は、たちまち恋に落ち、彼女とエジプトで、結婚する。その後、ローマに帰ったカエサルは、その権力を強大なものにしようとして、暗殺されてしまう・・・。
<感想>
この、エリザベス・テイラーの「クレオパトラ」は、あまりにも有名で、いつか見てみたいと思っていた歴史大作です。
ただ、4時間を超える大作なので、見るのには、勇気?!が必要で、また、実際、大変でした(^^;。
クレオパトラの話は、おおざっぱには、知っていましたが、なるほど、こういう話だったんですね。
彼女と、カエサルやアントニウスとの関係。
そして、その頃の歴史も、さらっと描かれていて、面白く見ることができました。
ただ、映画は、歴史を詳しく追っているわけでなく、メインは、クレオパトラをめぐるロマンス。
だから、歴史的な背景は、後で、wikiなどで、改めて調べましたけど(^^)。
映画は、なにしろ、とてつもなく豪華絢爛。
今のように、CGがあるわけじゃないので、すべてを実際に作り上げ、大勢の人たちの参加によって完成した映画なのです。
なんて、贅沢なんでしょう!
最もきらびやかだったのは、クレオパトラが、初めてローマを訪問するときのパレード?!
まるで、アミューズメントパークで行われるパレードのよう(^^)。
これは、本当に見応えたっぷり。楽しめました。
他にも、今まで断片的に知っていたことや、全く知らなかったことなどが、色々描かれていて、面白かったです。
特にカエサル死後の後半。
カエサルの部下であったアントニウスは、武人で、男の中の男なのですが、
我が物としたクレオパトラの前では、ただただ、弱々しい、憐れな男。
入浴中の彼の姿といったら、ローマの人が見たら、泣く事間違いなしですねーーー(^^;。
しかも、彼の最期は、もう、言葉に出来ないぐらいの情けなさ。
それでも、彼は、愛するクレオパトラと一緒に過ごせて、幸せだったのかもしれません。
本当に、クレオパトラは、男を迷わす女性だったんだな〜と、しみじみ思った次第です。
ただ、この作品、これだけ大がかりな大作だった割に、主要部門のアカデミー賞は、獲得できなかったんですね。
エリザベスに至っては、ノミネートさえされたかったのですから、映画会社としては、さぞや、がっかりだったことでしょう。
しかも、この映画の莫大な制作費によって、映画会社(20世紀フォックス)が傾き、倒産寸前に追い込まれたとか・・・。
他にも、エリザベスと、リチャード・バートンが愛人(不倫)関係になり、監督が振り回されたとか、いろいろな醜聞もあるので、興味のある方は、wikiなどで調べてみると、相当面白いですよ(^^)。
クレオパトラを演じた、エリザベス・テイラーは、まさしく、クレオパトラそのもの。
威厳があって、美しくて、理知的で、そして、情熱的。
私は、エリザベス・テイラーの作品を、晩年に出演した「クリスタル殺人事件」しか見てなかったので、
彼女の偉大さ?!が、イマイチよく分かっていなかったのですが、
若い時の彼女は、綺麗で、やっぱり、大女優だったのね〜と、改めて思った次第です(^^)。
カエサル役は、レックス・ハリソン。
晩年のカエサル役なので、余裕のある、穏やかなカエサルを演じていて、
彼、よく似合っていたように思いました。
4時間以上の大作なので、なかなかお薦めしにくいですが、
やっぱり、この大作は、一度は見ておいて損はないと思いました。(2012,03,12)
ユリウス・カエサル・・・私たちが馴染んでいるのは、ジュリアス・シーザーという読みですが、これは、英語読みで、ラテン語読みでは、ユリウス・カエサル。映画では、発音は、”シーザー”なのに、字幕は、”カエサル”。あの有名なブルータスも”ブルトゥス”。ちょっとわかりにくくて、混乱しそうでした。
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