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霧の中の風景 |
1988年 ギリシャ・フランス
<監督>テオ・アンゲロプロス
<キャスト>ミカリス・ゼーナ , タニア・パライオログウ
<ストーリー>
ある晩、まだ見ぬ父を求めて、幼い姉弟(ミカリス・ゼーナ、タニア・パライオログウ)は、汽車に乗って、ドイツへと向かう。二人は、汽車賃も持たず、国境を越えることも分からずに、ただひたすら父を求めるが、その父の顔を二人は、見たことがないのだった・・・。
<感想>
この映画は、ある程度の覚悟をして見ることをおすすめします。
ストーリーのはっきりした作品や、動きの多い作品が好きな方には、おすすめできません。
でも、もちろん、テオ・アンゲロプロス監督の映画がお好きな方は、文句なく、大丈夫です。
私は、監督が誰とか意識せず見始めたので、久々に「このまま見続けるか、止めるかどうしよう」と、思ってしまいました。
でも、見ているうちに、あ、これは、あの「永遠と一日」の監督作品だろうなと、確信しました。
同じような、金網のシーンとか、銅像の運搬シーンなどがありましたから・・・。
映画は、ほとんど台詞のないシーンが続きます。
幼い姉弟の、あまりにも、危うい旅・・・。
そこには、美しい風景と、危険な現実とが描かれていて、いろんな意味で、胸を打ちます。
彼女たちは、何から逃れ、何を求めているのか。
寒々しい旅の途中で、現実に直面し、また、優しい人にも巡り会いつつ、二人は、ひたすら先へ進みます。
物語的なものはなく、淡々とした映像が続くこの映画。
美しい風景が、とても印象的ですが、退屈・・・とも感じる私(^^;。
今回は、幼い姉弟、どちらもとてもかわいらしく、バイクのお兄ちゃんも、イケメンでしたので、そのあたりは、見飽きることはありませんでした(^^)。
「永遠と一日」を見たときもそうでしたが、6年たっても、まだ映画修行が足りないようで・・・(^^;。
同じような感想になってしまいます。
でも、本当に、この監督の映画の映像って、とても記憶に残るんですよね〜。
とはいえ、今回、この映画を見た後で、テオ監督の「ユリシーズの瞳」も、鑑賞済みだったことを知り?!、自分でもびっくり。私って、いろんな意味で、すごいのね〜(^^)。
とにかく、こういう、深遠な作品は、苦手と言うことがよく分かったのが、収穫でした!?(^^)。
でもまた10年後ぐらいに、これらの作品を今度はまとめて鑑賞したら、少しは、理解できることも増えているかも。
そう考えると、それもまた、楽しみです。
(2010,09,23)
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