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隠された記憶      


2005年 フランス・オーストリア・ドイツ・イタリア ミステリー・スリラー   

<監督>ミヒャエル・ハネケ
<キャスト>ダニエル・オートゥイユ , ジュリエット・ビノシュ

<ストーリー>
テレビの人気キャスター、ジョルジュ(ダニエル・オートゥイユ)は妻アン(ジュリエット・ビノシュ)と一人息子のピエロ(レスター・マクドンスキ)の三人で平穏な日々を送っていた。しかし、不気味な絵と共に、彼の家を撮したビデオテープが届くようになってから、家族の間に不信感が芽生え始める・・・。

<感想>
見終わって、考えに考えても、よく分からない映画でした。
といっても、ストーリーが分かりにくいわけではありません。
ある幸せな一家に、1本のビデオテープが持ち込まれることによって、家族が不安に怯えるようになるという話です。この不安感は、よく分かります。しかも、不気味な絵も入っているわけですから、神経質になりますよね。自分に置き換えてみたら、いてもたってもいられないほどの怖さだと思います。
で、ジョルジュは、結局、謎を、解き明かせたのか??
そして、あのラストカットの意味はいったい??

一応の決着は付くわけですが、多くの謎が残ります。
一番、気に掛かったのは、6歳の時の出来心がそんなにも罪なことなのか?罰せられるべき事なのか?です。
一般に、加害者は、忘却しても、被害者は忘れないものなので、特に、その後不幸な道を歩かざるを得なかったような場合は、生涯、復讐心を持つこともあるのかもしれません。でも、それは、あまりにも、ネガティブな思考で、私には、とうてい受け入れることが出来ません。
加害者(ジョルジュ)にも、心の奥底に眠っていた罪の意識はあって、それが、こういう事をきっかけにして、再び考え直すことは必要だったのかもしれないけれど、ちょっとお気の毒だったなぁという気もします。

そして、やはり、分からないのは、ラストシーンです。何度も繰り返し見ました。でも、彼らが何を話していたのかも、それが何を意味するのかさえも分からず、ギブアップです(^^;。いろいろと、想像することはできますが、有効な理由付けが結局出来ませんでした。

ひょっとしてこの映画は、普通の常識で考えても、答えは出ないということでしょうか。
はたまた、監督の思うつぼにはまったと言うことでしょうか。で、結局、私の出した結論は・・・・。謎は、謎のまま、登場人物が持って行ってしまったということです。結局、他人の心を理解しようということ自体が、不可能で、また、意味のないことでもあるということ。自分がそれなりに出した結論が、それぞれの答えだということ、でしょうか。それならば、映画を製作する意味は?う〜ん、それは、製作会社に聞いてくださいーーー(^^;。(2007,02,23)



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