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クリムト |
2006年 オーストリア・フランス・ドイツ・イギリス 伝記
<監督>ラウル・ルイス
<キャスト>ジョン・マルコヴィッチ , サフロン・バロウズ , スティーヴン・ディレイン
<ストーリー>
1900年、クリムト(ジョン・マルコヴィッチ)の描く裸婦像は、保守的なウィーンではスキャンダラスに扱われ、一方、先進的なパリでは、絶賛されて、パリ万博においては、「哲学」が金賞に輝いた。その会場で、美しい女性レア(サフロン・バロウズ)に出会ったクリムトは、一瞬にして、心を奪われ、彼女を追い求めるのだったが・・・。
<感想>
19世紀末、ウィーン、パリで活躍した天才画家クリムトの伝記映画です。
この映画を見るに当たって、全くクリムトを知らず、そして、下調べをせずに見たのは、私の怠慢なのでしょう。97分という短い映画にもかかわらず、激しい睡魔に襲われて、結局見終わるのに、3時間半もかかってしまいました。あ〜〜、よく寝た!(^^)。
映画は、脳卒中で倒れたクリムトを見舞うエゴン・シーレのシーンから始まりますが、もう、そこからが、不思議な世界への入り口でした。
見終わってから思い起こすと、なるほどなぁのシーンなのですが、見ているときは、もうここらあたりから、ちんぷんかんぷん(^^)。
要するに、脳卒中で倒れたクリムトが、夢うつつの中で、自分の人生を振り返っているという映画なのですね〜〜。
だから、つじつまが合わなくても、不思議な人物が出てきても、時間の観念がなくても、すべてOKな映画なのでした。
当時、ウィーンでは、裸婦像を描くということは、タブーだったらしく、クリムトのように、裸婦を描く画家は、相当バッシングを受けたようです。しかも、クリムトは、「モデルに触らないと描けない」ということで、子供が30人もいたとか・・・(^^;。今考えても、相当スキャンダラスな人ですよね〜〜。
でも、さすが、芸術の都パリでは、彼のたぐいまれなる才能は認められ、自由奔放な生活も甘受されたようです。
映画は、そんなクリムトの世界を幻想的に描いています。だから、とても映像は美しかったです。特に、彼の父親が彫金師ということで、彼自身も、金箔を使って絵を描いたらしく、金箔が部屋中に舞うシーンなど、本当に、ため息が出るぐらいの美しさでした。
映画のオフィシャルHPに、クリムトの作品が、何作か載っていましたが、色遣いがとても美しいです。映画鑑賞では寝てしまったけれど、これは是非、画集を買ってきて、じっくりと彼のことを研究したくなりました(^^)。(2007,10,18)
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