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この世界の片隅に |
2016年 日本
アニメ
<監督>片渕須直
<声のキャスト>
のん , 細谷佳正 , 佐々木望
<ストーリー>
1944年(昭和19年)2月、広島。子供の頃からのんびり屋だった18歳のすず(声:のん)は、望まれて呉市の北條家に嫁入りをした。知らない土地で精一杯暮らす彼女だったが、次第に戦争の影が忍び寄ってくる・・・。
<感想>
ただ券が余りそうになり、話題になっていたこの作品を見に行きました。
日本の情景が優しいタッチで描かれているとはいえ、戦争の時代の話なので、ちょっと敬遠していたのですが・・・。
普通の、どこにでもいそうな平凡な女性の物語です。
貧しいながらも、些細なことにも幸せを感じながら、普通に生活していた彼女や、周りの人々の様子が、何気なく描かれていました。
そんな中、彼女たちの生活の中に、少しずつ”戦争”の影が忍び寄ってきます。
特に、主人公すずの実家は広島。
そして、嫁いだ先は、呉でした。
あの戦争での広島の惨状は、誰でも知っていること。
そして、呉には軍港があり、あの戦艦大和も入港していたということは、空襲も他の地域より、激しかったということでしょう。
それでも、そこに暮らす人々は、その時々の状況を受け入れながら、けなげに、生きていましたが、戦争は、そんな彼女たちの生活を破壊して、深い悲しみをもたらすのでした。
愛する人を失い、心や体に傷を負っても、それでも彼女たちの生活は続きます。
戦争を始めたのは人間、そして戦争によって苦しむのも人間です。
なんともやりきれないですが、
それでも、生き残った人たちは、悲しみを心に秘めながらも、前を向いて、たくましく生活を続けるのでした。
アニメでありながら、戦争中の話がメインなので、観客の年齢層は高かったです。
前半は、のんびり屋のすずにほのぼのさせられましたが、終盤は、涙・涙の鑑賞となりました。
ヒロインすずの声優は、能年玲奈改め“のん”が務めていましたが、絵にマッチした声質で、感情豊かで、とてもよかったです。(2016,12,24)
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