空白          |  
  
2021年 日本 
サスペンス    
  
<監督>吉田恵輔  
<キャスト>古田新太,  松坂桃李 ,  片岡礼子,  寺島しのぶ
  
<ストーリー> 
スーパーで万引きした女子中学生、花音(伊東蒼)が、その直後事故死した。父親の添田(古田新太)は、娘の遺体と対面して、万引きの対応をしたスーパーの店長青柳(松坂桃李)を激しく責める・・・。
  
<感想> 
重たい映画を見てしまいました。
  
万引きした少女が、逃げる途中に車に轢かれて亡くなった事故が引き起こす人間模様が描かれていました。 
同じような事件が昔実際にあったような記憶があります。
  
追いかけた店長も、亡くなった少女の遺族も、事故を起こした運転手も、それぞれにとって辛くやりきれない事件で、見ているだけで気持ちが落ち込んでしまいました。
  
そしてそれに輪をかけたのが、少女の父親の性格と、マスコミの存在です。 
世の中、あの父親のような人間もいそうだし、いつもながらのマスコミの存在。 
マスコミは、嵐のように現れて、当事者を叩くだけ叩いて、叩き潰した挙げ句、次の新しい事件の標的を探します。 
TVの向こう側の視聴者目線でしか行動しない彼らは、どれだけ人を傷つけているのでしょう。
  
救いは、最終盤になって少し変わっていった父親の気持ちです。 
それは、周りの人間の支えと思いやりと優しさが、やっとあの父親に届いたということでしょうか。
  
また、気弱な店長が、弁当店に悪態をつくところは、ギョッとしましたが、その後の彼の行動を見て、泣けました。
  
主演は、古田新太。共演に松坂桃李。 
二人とも素晴らしかったです。 
そして、脇のキャストもそれぞれ素晴らしかったです。(2022,08,28)
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