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家族の庭     


2010年 イギリス (ANOTHER YEAR)
コメディー   

<監督>マイク・リー
<キャスト> ジム・ブロードベント , レスリー・マンヴィル , イメルダ・スタウントン

<ストーリー>
地質学者の夫トム(ジム・ブロードベント)と、病院でカウンセラーをしているジェリー(ルース・シーン)は、年を重ねて落ち着いた生活を送っていた。そんな二人の元に、息子のジョー(オリヴァー・モルトマン)、ジェリーの友人メアリー(レスリー・マンヴィル)、トムの兄ロニー(デヴィッド・ブラッドリー)が集まってくる・・・。

<感想>
辛口のヒューマンドラマでした。

主人公の夫婦トムとジェリー(!)は、やりがいのある仕事をし、休日は二人で家庭菜園、たびたび友人を呼んでホームパーティーを開き、息子との関係も良好、そんな申し分のない家庭を営んでいる。

しかし、彼らの元に集ってくる、友人たち、ジェリーの仕事仲間メアリーや、トムの兄ロニーの生活は、彼らとは大違いで、老年を迎えてなお心配事が絶えず、端から見ても不幸な人生まっしぐら。
特に、若さをすでに失ったメアリーの人生は、痛々しすぎて、悲しすぎて、同じ女性として、目が離せませんでした。
ロニーにしても、息子との関係は、もう修復不可能で、絶望的な感じです。

幸せで落ち着いたトムとジェリー夫妻と、どん底のメアリーやロニーとの違いは、いつどこで生まれてしまったのでしょうか。
どこかにきっと分岐点があったはずなのですが、それがどこだったのか?
ポジティブな考え方を忘れないでいれば、いい運も舞い込むような気がしますが、どうでしょうか。そんな簡単なことではないのかな。

それにしても、ジェリーは、カウンセラーの仕事をしているので、人当たりはよく、いい人なのですが、ラストのメアリーへの突き放し方が酷くて心が痛みました。(2018.06,03)



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